日経平均が反落、米景気に警戒根強く輸出下げ-午後伸び悩む(終了)

東京株式相場は、日経平均株価が反落。上 昇して始まったものの、午後の取引後半に下げ基調を強めた。前日の米国で発表 された10月の小売売上高が鈍化傾向となるなど、米個人消費に陰りが見え始め ていることへの警戒が投資家の買い意欲を限定させており、ホンダやトヨタ自動 車、松下電器産業、TDKなどの輸出関連株が下落。任天堂を中心にその他製品 株も軟調だった。東証業種別33指数は20業種が下落し、上昇は13。

日経平均株価は前日比103円26銭(0.7%)安の1万5396円30銭。一方、 TOPIXは同1.15ポイント(0.6%)高の1498.86。東証1部の売買高は概算 で19億3004万株。日経平均は2日続けて1万5500円に乗せる場面があったが、 終値ベースでは維持できなかった。

大和住銀投信投資顧問の門司総一郎チーフストラテジストは、「米個人消費 は徐々に悪くなっていくと見ている。私は、米景気と株式相場の先行きには強気 ではない」と話した。

窓埋めもあく抜け感出ず

日経平均は午後に崩れた。午前の取引では一時前日比0.6%高の1万5587 円まで上げ、12日の急落局面で開けたチャート上の「窓」(前週末9日安値1 万5560円と12日高値1万5380円の間の空間)を埋めた。もっとも、午後2時 ごろに先物主導で下落に転じ、その後は下げ幅を拡大してこの日の安値引け。

TOPIXの下落寄与度上位には、電気機器、輸送用機器が並び、輸出関連 株が相場を押し下げた。いずれの指数もプラス圏で推移する場面が多かったもの の、取引終了にかけてじり安展開。プラス圏を維持したTOPIXも、上げ幅は わずかだった。

前日の米国では、米百貨店メーシーズが11-1月期の既存店売上高の減少 見通しを示した上、米商務省が発表した10月の小売売上高が前月比0.2%増と、 9月の0.7%増から鈍化した。クリスマス商戦が本格化する中、個人消費に関す る悪材料が相次ぎ、サブプライムローン問題が消費にどの程度の影響を及ぼして いるかと、警戒され始めている。

海外金融機関の損失拡大報道、先物売りに

海外金融機関の損失拡大懸念も拭い切れない。15日付の米紙ウォールスト リート・ジャーナル(オンライン版)は、UBSが10-12月(第4四半期)に 最大80億スイス・フラン(約7900億円)の評価損計上の恐れがあると報道。ま た80億-110億ドル(約8900億-1兆2240億円)の第4四半期評価損の可能 性を示唆した米シティグループも損失拡大の可能性があるという。一方、英紙タ イムズ(オンライン版)は15日までに英銀バークレイズが早ければ同日に同社 の評価損の規模などを公表する公算があると報じた。

シカゴ24時間電子取引システム(GLOBEX)ナスダック100指数先物 は終日軟調。一時は前日比13ポイント安となった。15日の米国株式相場の動向 を見極めようと、投資家は慎重姿勢を強めた。東証1部の売買代金は2兆5101 億円と、活況といわれる3兆円を下回り、市場エネルギーに欠ける中、先物主導 で下落に転じた。日経平均先物12月物の出来高11万5087枚と、活況と言われ る10万枚を8営業日連続で超えた。

TDKが売買を伴って下落

こうした中、個別では、業績の先行き不安銘柄に売りが先行。HDDヘッド の構造問題などから、UBS証券が投資判断を「中立」から「売り」、目標株価 を9500円から7000円に引き下げたTDKが大幅反落した。日経平均の下落寄与 度1位となり、株価指数を押し下げた。このほか、丸大食品、日本バイリーンな どが下落率上位となった。

金融の戻りが支え、資源関連高い

一方、外部環境の霧が依然晴れない中で、この日は内需の代表格である銀行 など金融株が相場を支えた。サブプライムローン問題の影響から、みずほフィナ ンシャルグループは前日に通期(08年3月期)の業績予想を下方修正したもの の、この日の株価は一時3.6%高の57万円まで上げ、堅調だった。東証1部の 売買代金上位はみずほフィナンシャルグループ、三菱UFJフィナンシャル・グ ループ、三井住友フィナンシャルグループなど並び、三井住友Fは高い。

ソシエテジェネラルアセットマネジメントの中川博善シニアファンドマネー ジャーによると、「国内銀行は元々CDOとかCIVのエクスポージャーが少な かった。決算をきっかけに悪材料出尽くしとなった。株価水準は割安である上、 業務純益はきちんと稼げていることが分かり、買い戻しが入った」という。

日経平均は100円以上の下げとなったが、金融株堅調にも助けられ、TOP IXはプラスで終えた。太陽生命の収益力向上を評価し、ゴールドマン・サック ス証券が14日、投資判断を新規「買い」、目標株価を9230円としたT&Dホー ルディングスを中心に保険株も堅調だった。

原油や銅など海外商品相場が大幅高となり、住友金属鉱山、丸紅、三菱商事、 新日本石油、東燃ゼネラル石油など資源関連株も高い。前日のニューヨーク原油 先物相場は大幅反発。米エネルギー省が15日発表する週間統計で原油在庫の減 少が示されるとの見通しから、バレル当たり3ドル近い上げとなった。また、ニ ューヨーク金先物も4日ぶりに反発し、ニューヨーク商業取引所(NYMEX) COMEX部門の金先物12月限は前日比2%高となった。

コナカやダイフクが大幅上昇

個別では、今期(08年9月期)は黒字浮上を計画したコナカがストップ高。 午後1時に発表した9月中間決算で自動車向け搬送システムが国内外で伸びて売 上高、利益ともに過去最高となったダイフクや、9月中間期の赤字幅が縮小した 世紀東急工業、チェーン事業が好調で9月中間期の最終利益が2.7倍に膨らんだ 椿山チエインが大幅続伸となった。

新興3市場は下落、ネット関連株が安い

新興3市場は総じて下落。ジャスダック指数は前日比1%安の72.42、東証 マザーズ指数は同3%安の837.22、大証ヘラクレス指数も同2.4%安の1270.60 となっている。サイバー・コミュニケーションズやミクシィ、ディー・エヌ・エ ー、ACCESS、楽天など直近で値上がりの目立ったネット関連株が下落。U BS証券が投資判断を中立に引き下げたオプトが大幅安。

ジャスダックでは、中間期利益が計画比で上振れ、減益率が低下したシライ 電子工業、中間収益を増額修正したムロコーポレーションなどが上昇。半面、通 期利益予想を減額した人材派遣サービスのVSN、特損発生で中間最終赤字に転 落したビジョンメガネなどが下落率上位に並んだ。

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