総務省の谷脇氏:世界最速のネット混雑受け、「公平性」実現目指す

総務省総合通信基盤局の谷脇康彦事業政 策課長は15日放送のブルームバーグ・ニュースのテレビインタビューで、通 信インフラの高速化が世界最速のペースで急激に進む日本では「2年で2倍の ペース」で通信網上での情報流通量が増え続けていると指摘した。この増加ペ ースは同省が実際に調査を行って計測した。

谷脇氏によると、このため日本では、混雑に対応するための設備コストを 関係者がどう分担するなどの「ネットワークの公平性」確保が急務で、欧米よ りも議論が具体化している。同氏は通信業界の競争政策の実質責任者として 「コスト負担と利用」の両面での公平性実現に向け、関係者間の協議を進める 意向を示した。

主なコメントは以下の通り

「ネットワークの中立性」について:

「分かりにくい言葉だが、欧米でも議論が始まっている。特に日本では具 体的。ブロードバンド(高速大容量)化浸透で、日本では2年で2倍のペース でネットワーク上の情報量が増え続け、混雑に対応するための設備増強に必要 なコストを誰がどう負担するのか、という新たな問題が出てきている」

「通信事業者は現在、IP(インターネット・プロトコル)対応のネット ワークを構築中で、こうしたネットワークを公平に利用するルールづくりが必 要。コスト負担の公平性、ネットワークの利用の公平性という2つの問題につ いて少しずつ、関係者間でコンセンサスが得られるように議論を進めたい」

「NTTが来春に商用化する次世代通信網(NGN)も、ネット技術を使 った新たなネットワークだ。これをどう公平な条件で利用できるのかという 『接続ルール』づくりを総務省で検討中であり、来春をめどに結論出したい」

NTTが2010年度での光ファイバー顧客目標を2000万に下げたが:

「NTTからは市場の実態変化で事業環境が厳しくなったことが、見直し のきっかけだと聞いている。NTTの自主的目標だが、われわれも10年度ま でにブロードバンドを使えない地域をなくし、その90%で光ファイバーを利用 可能にする政策を掲げている。政策との兼ね合いを慎重に見極めて行きたい」

携帯電話の販売奨励金制度について:

「携帯業界は成長期から成熟期に移行しており、もう一段の活性化には新 たな策が必要。奨励金がクローズアップされたのは、端末料が通信料から一部 補てんされている今の仕組みをどう見直すか、消費者の視点からすれば、自分 が何に対して負担しているのをもっと分かりやすく、ということで奨励金に関 連した料金体系見直しを各事業者に要請した」

10年には制度変更に基づく「分離プラン」が全面導入される:

「すでにKDDIとNTTドコモが導入を発表。KDDIは導入を開始し ている。われわれにとっては消費者の利便向上が一番大事なテーマ。販売代理 店やメーカーなど多方面に与える影響を見極めたうえで、10年の段階で全体を 総括的にレビューしたい」

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