米メリル:NYSEユーロネクストのセイン氏を次期CEOに指名(2)

米証券大手メリルリンチは14日、NYS Eユーロネクストの最高経営責任者(CEO)で元ゴールドマン・サックス・ グループ社長のジョン・セイン氏(52)を次期CEOに指名したと発表した。 メリルの93年の歴史で初の外部からのトップ起用となる。

発表によると、就任は今年12月1日。10月30日に退任したスタンレー・ オニール氏の後任となる。メリルは2007年7-9月(第3四半期)に22億4000 万ドルの赤字を計上し、オニール氏の更迭につながっていた。メリル株は年初 来38%安と、米大手証券会社5社の中で最悪。

ニューヨーク証券取引所の会長を務めたリチャード・グラッソー氏は14日 のインタビューで、セイン氏について「幅広いスキルを持ち、ゴールドマンと NYSEでそれを発揮してきた。その経験を次の職場で生かすだろう」と話し ていた。

メリル株はニューヨーク時間午後4時26分(日本時間15日午前6時26分) 現在、1.03ドル(1.8%)高の57.98ドル。

NYSEユーロネクストは、共同最高業務責任者(COO)のダンカン・ ニーダーアウアー氏(48)をCEOに指名したと発表した。同氏はゴールドマ ンに22年在籍後、今年2月にNYSEに加わっていた。

セイン氏はNYSEのCEOとしての約4年間に多くの改革を成し遂げた。 05年には米電子証券取引所運営のアーキペラゴ・ホールディングス買収で合意 し、ニューヨーク証券取引所を営利組織に変身させた。翌年には欧州の大手証 券取引所ユーロネクスト買収交渉を成功させた。その結果、大西洋をはさみ米 欧にまたがる初の取引所が誕生した。

金融サービスコンサルタント会社IM2のフィリップ・パナロ社長は、セ イン氏は「NYSEの将来に向け優れた戦略を導入し終えた。良い去り時だっ たかもしれない」と話した。

メリルのオニール前CEOはサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅 ローンの引き受けや証券化の事業を拡大させた。メリルは10月24日に、住宅 ローンと法人融資関連で84億ドル(約9340億円)の評価損を計上したことを 明らかにした。

オニール氏の退任後に暫定会長に就任し新CEOの人選を主導してきたア ルバート・クリビオーリ氏は発表文で、セイン氏は「他に類を見ない指導力の 実績と世界の資本市場の複雑さに関する知識、大手金融機関の経営に欠かせな いスキルを備えている」と評価し、同氏は「メリルの発展と成長に必要な戦略 と、リスク管理と企業統治のバランスをうまく取ってくれるだろう」と期待を 表明した。

ドイツ銀行のアナリスト、マイケル・マヨ氏は2日付のリポートで、メリ ルは最大でさらに100億ドルのサブプライム関連評価損を計上する可能性があ ると指摘していた。メリルによると、同社は9月末時点で、ヘッジなしの債務 担保証券(CDO)152億ドル相当を保有していた。規制当局への届け出による と、同社にはそれとは別に57億ドル相当の「サブプライム関連のエクスポージ ャー(リスク資産)」がある。

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