ECB月報:金利決定にはさらなる情報が必要-金融混乱の影響評価で

欧州中央銀行(ECB)は15日発表した 11月の月報で、追加利上げを実施するかどうかを決定する前に、信用コスト上昇 の経済への影響に関するさらなる情報が必要との見方を示した。

ECBは同月報で、「金融市場のリスクの見直しを進めているが、依然とし て先行きは不透明だ」と説明。「金融政策の結論を導くには、さらなる情報を綿 密に調べる必要がある」との見解を示した。

同時にECBは、ユーロ圏のインフレの「上振れリスクに対処する用意があ る」とした。ユーロ圏の10月のインフレ率は、原油急騰と食品価格の上昇を背景 に、ここ2年で最高となった。

ECBは先週、成長鈍化の兆候とインフレ高進懸念を両にらみしたうえ、政 策金利を据え置いた。国際通貨基金(IMF)は今週、米住宅市場問題に端を発 し、信用コストの世界的上昇を招いた金融市場の逼迫(ひっぱく)が緩和した場 合、ECBは利上げの再開が必要になる可能性があると指摘した。

月報は、10月のインフレ率が2.6%と、前月の2.1%から「急上昇」した ことについて、「非常に懸念される」とした上で、「中長期のインフレ期待に影 響を及ぼさないことが非常に重要だ」と分析している。

2005年後半から8回の利上げを実施してきたECBは、2%を若干下回る 水準をインフレの目安としているが、1999年以来、年間のインフレ率はこの目安 を上回っている。

ECBは月報でインフレ率について、「向こう数カ月間は2%を大きく上回 る水準で移行し、その後、08年には再び低下する」と予想した。また上昇の理由 として、「原油と農産物の高水準の価格」を上げた。

成長見通しに関するリスクについては、「下振れ方向と判断される」と指摘。 このリスクは「信頼感や融資条件に関する金融市場リスクの見直しの幅広い影 響」や、「原油と商品の高騰」に関係していると説明した。

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