日本株は小幅続伸へ、商品市況高受け資源関連上昇-輸出は安い(2)

東京株式相場は小幅続伸しそうだ。原油や 金などの海外商品市況が大幅上昇となっていることを受け、在庫評価益の上昇期 待から、国際石油開発帝石ホールディングスや住友金属鉱山など資源関連株に買 いが入る見通し。

いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は、「騰落率レシオなどテクニカル指 標は売られ過ぎを示しているが、国内の企業業績は好調だ。自然体での反発基調 が続くだろう」と予想している。

もっとも、前日の米国で発表された10月の小売売上高が鈍化傾向となり、 米個人消費に陰りが見え始めていることから、北米依存度の高いトヨタ自動車な どの輸出株は軟調に推移しそうだ。このため、株価指数の上昇力も限定される公 算が大きい。

商品相場に資金が戻る

海外の商品相場に資金が戻ってきている。前日のニューヨーク原油先物相場 は大幅反発。米エネルギー省が15日発表する週間統計で原油在庫の減少が示さ れるとの見通しから、バレル当たり3ドル近い上げとなった。ニューヨーク商業 取引所(NYMEX)で取引される原油先物12月限は前日比2.92ドル (3.2%)高の1バレル=94.09ドル。また、ニューヨーク金先物も4日ぶりに 反発し、ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物12月 限は前日比2%高となった。

世界的な投資マネーがまた動き出したとの見方につながりやすく、業績面で 支援材料になる資源関連株ほか、資金流動性の面でも日本株の好材料と受け止め られる可能性が高い。

米個人消費は鈍化

一方、サブプライム(信用力の低い個人向け)ローン問題を背景にした米個 人消費の鈍化懸念が相場の重しとなりそうだ。前日の米国では、米百貨店メーシ ーズが11-1月期(第4四半期)の既存店売上高が減少するとの見通しを示し た上、米商務省が発表した10月の小売売上高(速報、季節調整済み)が前月比

0.2%増と、9月の0.7%増(速報値0.6%増)から伸びが鈍化した。これを受け、 米株式相場では、小売株中心に下落した。

主要株価指数は、ダウ工業株30種平均が前日比76.08ドル(0.6%)安の

13231.01ドル。ナスダック総合指数は29.33ポイント(1.1%)安の2644.32。 S&P500種株価指数は10.47ポイント(0.7%)安の1470.58で終えた。

一方、シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物12月物の14日清算値は1 万5500円で、大阪証券取引所の終値(1万5530円)に比べて30円安と小幅安 だった。

外国人の国内景気の見方が悪化

外国人投資家の国内景気に対する見方が悪化しているようだ。メリルリンチ 証券が14日発表した11月の日本株投資戦略ファンドマネージャー調査によると、 今後1年間の国内景気に対する見方は48%から18%に大幅に低下。国内企業業 績に対する見方は7%減から8%減と低いままだった。

今後1年間に最もオーバーウエイトにしたい株式市場として、日本株はマイ ナス8%と前月比変わらず。日本株をアンダーウエートしている世界の投資家は、 11月は47%と、10月の38%から大幅に増加し、03年6月の49%以来の高水準 となった。

メリルリンチ日本証券の菊地正俊株式ストラテジストは、「日本株のアンダ ーウエート幅は過去最高にはまだ達していないが、世界の投資家の日本株のポジ ション調整は大分進展した」と指摘している。

NEC、ダイキンが上昇見通し、みずほFGが軟調

個別では、子会社のNECエレクトロニクスの収益が改善したことなどで9 月中間期の連結純損失の赤字幅がほぼ半減したNEC、欧州や中国で主力の空 調・冷凍事業が伸びており、今期(08年3月期)業績予想を上方修正したダイ キン工業などが高くなる公算。家庭用の燃料電池事業を統合し、新会社を設立す る方針を固めたと、15日のNHKが伝えた新日本石油と三洋電機にも買いが先 行するとみられる。

半面、米サブプライムローン問題の影響などで、今期(08年3月期)業績 予想を下方修正したみずほフィナンシャルグループや新生銀行が安くなる公算。 出版市場の低迷などで9月中間期の連結営業利益は前年同期比25%減となった 凸版印刷、スポット広告市況の回復遅れなどを理由に今期(08年3月期)の連 結業績予想を下方修正したTBSも売られそうだ。

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