米国債:3カ月物TB利回り大幅上昇―サブプライム懸念の緩和で(2)

米国債相場は下落。株価上昇で安 全な投資先としての米国債の需要が弱まったことから、財務省短期証券 (TB)の利回りは約2カ月ぶりの大幅な上昇となった。

2年債利回りは2005年2月以来の低水準から反発するとともに、3 カ月物TBの利回りは21bp上昇した。予想を上回る企業決算を受け、 住宅市場の低迷で米景気が失速するとの懸念が緩和したことが背景だっ た。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後 3時22分現在、3カ月物TBの利回りは3.45%に上昇。9月4日以来 最大の上昇幅だった。9日には3.05%と、8月以来の低水準を付けてい た。2年債利回りは11ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイント) 上昇し3.51%。一時は3.38%まで下げる場面もあった。

全米不動産業者協会(NAR)が発表した9月の中古住宅販売成約 指数(2001年の平均値=100)は前月比0.2%上昇して85.7と、3カ月ぶ りのプラスとなった。発表後の米国債相場は軟調な推移を続けた。

財務省はこの日、3カ月物TB(発行額200億ドル)を入札した。 応札倍率は2.59倍と、需要が9月17日の入札以来の最低だったことが 示された。

4週間物TB利回りは35bp上昇し3.77%と、8月31日以来最大 の上昇となった。

利回り格差

10年債利回りは4bp上昇し4.26%と、2年債利回りを75bp上 回った。10年債と2年債の利回り格差は先週付けた05年3月以来最大 の81bpから縮小した。

アリジアント・アセット・マネジメントで180億ドルの債券運用に 携わる最高投資責任者、アンドルー・ハーディング氏は「株価が安定も しくは上昇すれば、利回り曲線は著しく平坦化するだろう」と指摘した。

米国株式市場では、小売り大手ウォルマート・ストアーズの2007年 8-10月(第3四半期)決算がアナリスト予想を上回ったことや、通信 用光ファイバー大手コーニングが売上高と利益見通しを上方修正したこ とが好感され、株価指数は上昇した。

信用市場での損失

サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローンに関連した信用 市場での損失で投資家の信頼感が損なわれるなか、米国債相場は過去2 週間上昇していた。

米証券大手のゴールドマン・サックス・グループのロイド・ブラン クフェイン最高経営責任者(CEO)は13日、住宅ローン関連証券で大 規模な評価損を計上する計画はないと述べた。一方、米銀2位バンク・ オブ・アメリカ(BOA)は債務関連の証券で2007年10-12月(第4 四半期)に30億ドル(約3311億円)の評価損を計上する必要があるこ とを明らかにした。

フェデラルファンド(FF)金利先物相場は、12月11日の米連邦 公開市場委員会(FOMC)で政策金利が4.25ポイントに引き下げられ る確率を86%とする市場の見方を示唆している。同確率は今月9日時点 では98%だった。

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