ユーロ圏財務相:中国に人民元の上昇加速求める-ドル安の痛み共有を

ユーロ圏の財務相らは12日、欧州経済が 米ドル安の衝撃の矢面に立たずに済むよう、中国に対して人民元の上昇容認を 求めた。

ドルが今月対ユーロで最安値を更新したなか、12日にブリュッセルで開か れたユーロ圏財務相会合では、欧州経済がドル安の影響を不当に負わされてい るとの不満の声が上がり、中国政府にこうした痛みを共有させるため元の上昇 幅拡大の容認を求める意見が出た。

キプロスのサリス財務相は記者団に対し、欧州は中国の「為替相場につい て多少の調整」を期待すると述べた。スペインのソルベス財務相は「アジア通 貨のバランス調整」が行われるべきだとの見解を示した。

各国の不満が高まるなか、ルクセンブルクのユンケル首相兼財務相と欧州 委員会のアルムニア委員(経済・通貨担当)、欧州中央銀行のトリシェ総裁率 いる欧州の代表団は2週間後に北京入りし、中国当局に外国為替相場の再評価 を直接求める予定。これは今週、南アフリカ共和国のケープタウンで開かれる 20カ国財務相・中央銀行総裁会議(G20)でも主要議題となる。

ユンケル首相は、「国際的な金融政策に関して中国の責任が増大している ことを中国当局に明示してくる」考えを示した。ただ、世界全体を変えるには 今回の訪中以上の行動が必要だろうと述べ、中国側が直ちに変化する可能性は 低いとの見方も示した。

人民元は今年、対ドルで5%上昇した一方で、対ユーロでは4%下落して おり、欧州の輸出業者に打撃を与えている。中国税関当局が12日発表した10 月の貿易黒字は前年同月比13.5%増の270億5000万ドルと、過去最大となった。 10月18日の欧州連合(EU)統計局の発表によると、2007年1-7月のユー ロ圏の対中貿易赤字は前年同期比25%増加し、過去最大の599億ユーロとなっ た。

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