日無線株が小動き、通信機器落ち込み中間期赤字-通期予想は上方修正

日本無線の株価が前日終値を挟んでもみ合 い。携帯電話の番号継続制度(MNP)の導入に向けた通信事業者のインフラ 整備が一巡して通信機器事業が落ち込み、9月中間期の連結営業損失が事前予 想より拡大した。足元の業績悪化を嫌気した売りに押されて始まったが、海上 機器などその他の事業は好調で通期業績予想を引き上げたことから、業績回復 期待も出ており、次第に値を戻す展開となっている。

株価は取引開始直後に前日比13円(3.6%)安の347円まで下落し、4月 以来の安値圏に沈んだ。その後買い直され、前日比3円高の363円とプラス圏 に浮上する場面もあった。市場では「中間期の赤字拡大で売り注文が出たもの の、通期業績予想を上方修正している点にもう少し注目しても良い」(マネッ クス証券投資情報部の小沼利幸氏)との指摘があった。

同社が12日取引時間終了後に発表した中間期決算によると、連結営業損失 は前年同期の4億4200万円から12億1100万円に拡大し、事前予想の10億円 より悪化した。前期はMNPの導入に向けて、国内通信事業者が携帯電話の基 地局を設置したことで、通信機器事業が拡大した。しかし今中間期はその「国 内通信機器事業者のインフラ整備が一巡した」(同社・コーポレートセンター の久保史郎担当部長)ため、収益が落ち込んだ。試験研究費の増加も損益面に 影響した。

一方、海上機器事業では海上荷動きの拡大に伴う新造船需要が高まり、船 舶用のレーダが好調。ソリューション・特殊事業では地上波テレビ放送のデジ タル化の影響で放送システムが好調だった。

08年3月通期の連結営業利益予想は前期比7.4%減の40億円と、従来予想 から1億円増額修正した。海上機器事業でレーダが好調なうえ、海外で業務用 無線の新機種を投入することが寄与する。ただ、上期の通信機器事業の落ち込 みを補うには至らず、減益になる。

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