訂正:9月経常収支黒字は前年比40%増-輸入減少で貿易黒字幅拡大

9月の日本の経常収支黒字は前月に続いて 前年比2けたの大幅な増加を示した。貿易収支はアジア向けの輸出が堅調に推 移している一方で、輸入が減少したため黒字幅は大幅に拡大。所得収支は円高 の影響で伸びが鈍化したものの、証券投資収益の増加などによって経常収支黒 字を下支えする構図は変わっていない。

財務省が12日発表した国際収支状況によれば、経常収支黒字額は前年同月 比40.4%増の2兆8831億円となった。貿易収支の黒字額は同59.8%増の1兆 7691億円。所得収支の黒字額は同14.8%増の1兆4023億円で、前月(7.3%増) に比べて高い伸びとなった。ブルームバーグ・ニュースが事前に民間エコノミ スト12人を対象に調べた経常収支黒字額の予想中央値は2兆6693億円だった。

貿易収支は原油などの資源価格の上昇や円安により輸入額が増勢基調にな ったが、9月の貿易統計速報(通関ベース)では原粗油の輸入減などの要因で、 ほぼ3年半ぶりにマイナスに転じた。これを受け、貿易黒字額が前年度比62.7% 増の1兆6378億円と過去最高を記録していた。

みずほ総合研究所の山本康夫シニアエコノミストは発表前のリポートで、 経常収支黒字が2カ月連続の2けた増になると予想。9月の貿易統計で、輸入 減少に伴い貿易黒字が大幅に拡大したことから「経常黒字も前年比2けた増に なる」と予想。一方で、所得収支については「最近の円高傾向を受けて、所得 収支黒字の伸びはやや鈍化する」との見方を示していた。

第一生命経済研究所の柵山順子副主任エコノミストは発表前、貿易収支に ついて、「欧州やアジア向け輸出が堅調に推移した一方で、輸入の鈍化が続いた ため、黒字幅は大幅に拡大する」と指摘。所得収支は「円安による押し上げ効 果ははく落するが、資産残高の増加を背景に利子受取額などの拡大基調が続く」 とし、経常収支の黒字額は拡大傾向が持続すると見ている。

9月の輸出額は前年同月比5.7%増の6兆8590億円、輸入額は同5.4%減 の5兆899億円だった。季節調整済みの経常黒字額は同2.2%増の2兆2420億 円、貿易黒字額は同25.7%減の1兆704億円。

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