【個別銘柄】NTT、DOWA、千代建、沢井薬、輸出関連、日CMK

12日の日本株市場における主な材料銘柄 の値動きは次の通り。

NTT(9432):1.2%高の50万円と反発、携帯電話のNTTドコモ (9437)の苦戦で9月中間期は大幅減益だったが、光ファイバーの顧客獲得目 標を一気に引き下げるとともに、下半期の自社株買い枠は最大1000億円と発 表した。前週末に2カ月半ぶり安値を付けるなど、底値感も強まっていた中、 野村金融経済研究所が12日付で投資判断を5段階中の中立である「3」から、 買いを示す「2」へ上げ、見直しの動きが優勢となった。

DOWAホールディングス(5714):14%安の870円。一時823円まで下 げ、昨年6月以来の安値水準に沈む。亜鉛相場の急落などの影響で、前週8日 に通期(2008年3月期)の業績予想を下方修正した。銅市況の高騰を背景に7 月に通期業績予想を上方修正していただけに、失望売りが継続。10月12日に 付けた年初来高値(1520円)からわずか1カ月で、40%超下げている。

千代田化工建設(6366):6.9%安の1530円と9連敗。一時は11%安の 1471円と、05年8月以来の1500円割れを記録。中東でのプラント建設工事増 加によって熟練工の人件費が高騰しており、通期(08年3月期)の利益予想を 下方修正した。今後も熟練工の獲得は容易でなく、同社の大型プラントの生産 性が低下し、来期(09年3月期)も業績が停滞するとの警戒感が広がった。U BS証券などが投資判断を引き下げたことも売り注文につながった。

沢井製薬(4555):4.8%高の3920円と大幅続伸。足元の業績は伸び悩ん でいるが、厚生労働省が後発医薬品の普及促進を目途に処方せん様式を改訂す る方針を打ち出したため、同社の収益が好転するとみられた。また、欧米の後 発医薬品メーカーが日本企業を買収する可能性も意識され、日本企業の魅力度 が高まるとの声も出ていた。

任天堂(7974):2.9%安の5万9400円と4日続落。主力取引所の大阪証 券取引所で一時、前週末比7%安の5万6900円まで下げ、10月2日以来、節 目の6万円を割り込んだ。家庭用ゲーム機「Wii(ウィー)」などの好調を 背景に今月1日には7万3200円まで上昇したが、新規材料が途絶える中、相 場全般の下げや円高の影響で一気に売り圧力が高まった。

輸出関連株:トヨタ自動車が2.8%安の5980円と、12営業日ぶりに6000 円割れ。海外為替相場で急速な円高が進行している上、米サブプライム(信用 力の低い個人向け)ローン問題の米国経済への影響も懸念され、外需依存度の 高い業種に売りが集まった。TOPIXの下落寄与度上位は、電機と輸送用機 器で、ソニー(6758)やキヤノン(7751)も安い。

電通(4324):1.4%安の28万4000円と4日続落。05年8月以来、2年 3カ月ぶりの安値圏に沈んだ。広告費が伸び悩むことを理由に、通期(08年3 月期)の連結営業利益予想を増益から減益に下方修正した。市場では広告費の 回復を見込んでいただけに、業績の先行きに対する警戒感が高まった。

大日本印刷(7912):5.3%高の1670円と急反発。9日発表した中間期連 結決算は減益ながら、ゴールドマン・サックス証券では株価へのさらなる悪材 料懸念は後退すると想定、大日印株式の投資判断を従来の「売り」から「中 立」へ引き上げた。

前田建設工業(1824):9.5%安の354円。一時は347円まで売られ、03年 5月以来の安値圏に沈んだ。国内の土木・建築事業で受注が減少、海外工事で の利益率悪化も重なり、9月中間期の業績予想を下方修正した。黒字を見込ん でいた連結営業損益が赤字に一転したことで、投資家の失望売りを誘った。

青山商事(8219):2%高の2805円と反発。国内の景況感回復を背景に 主力の紳士向けスーツ事業が伸びているほか、地方を中心に衣料品小売りの環 境が変化してレディーススーツも想定以上に売れている。粗利益率の改善など を理由に通期(2008年3月期)利益予想を増額修正した。

ワコールホールディングス(3591):3.5%安の1260円と4日続落。一時 は1229円まで売り込まれ、約2年8カ月ぶりの安値圏に沈んだ。国内事業の 停滞に加え、収益けん引役となってきた米国事業も増収ながら減益に転換し、 不透明感が強まった。完全子会社化することを決めた「ピーチ・ジョン 」 (東京都渋谷区)のてこ入れも容易でないとされた。

セガサミーホールディングス(6460):5.4%高の1467円。続落して始ま り、一時前週末比40円(2.9%)安の1352円と、10月9日に付けた年初来安 値(1377円)を更新。パチスロ、パチンコの遊技機事業で販売台数が大幅に減 少したほか、アミューズメント販売も不振で08年3月期業績予想を減額修正 したことから売りが先行。ただ、1株当たり純資産(1342円、実績)に接近、 今回の修正で会社側計画が現実的になったとの指摘も出て、その後はプラス圏。

三菱ガス化学(4182):3.6%高の1086円と反発。電子材料の販売数量増 加や、ペットボトルなどの材料として使われるイソフタル酸の好調で、今期 (2008年3月期)業績予想を上方修正した。市場予想の上限をも上回る好内容 だったため、買い注文が優勢となった。

日本シイエムケイ(6958):ストップ安に当たる200円(19%)安の881 円。約3カ月ぶりに年初来安値を更新した。東証1部の値下がり率トップ。タ イ新工場の本格稼動が計画より遅れたことが響き、今通期(08年3月期)の利 益予想を下方修正。連結純利益は前期比34%減の31億円(従来予想は43億 円)を見込む。

フジミインコーポレーテッド(5384):ストップ安水準となる18%安の 1780円。原材料価格の高騰や設備投資増による減価償却費負担の増加などを背 景に、通期(08年3月期)の業績予想を下方修正。

サクサホールディングス(6675):17%安の213円。主力の中小事業所向 けキーテレホンシステムの不振が続くとして、通期(08年3月期)の業績予想 を大幅に下方修正。連結純利益は前期比44%減の4億円(従来予想は10億 円)を見込む。

堺化学工業(4078):主力の大証1部で0.4%安の498円。一時496円と 52週安値を更新。原燃料価格の上昇が重しとなるほか、税制改正に伴い減価償 却費負担も増すとして、08年3月期通期の利益予想を減額修正。連結純利益は 前期比12%減の42億円(従来予想は48億円)を見込む。

大末建設(1814):9%高の73円。工事利益率の改善、販売管理費の削 減が寄与したとして、9月中間期の利益予想を上方修正した。連結純利益は4 億1600万円と従来予想(1000万円)から大幅増額。

インターネットイニシアティブ(3774):5.3%高の42万1000円。昼休 み時間帯に9月中間決算を発表。インターネット接続や迷惑メール対策などと いった付加価値サービスの売り上げが順調に拡大し、連結営業利益は前年同期 比33%増の18億1600万円となった。

トーヨーカネツ(6369):8.4%高の258円。午後2時15分に9月中間期 と08年3月期通期の業績予想を増額修正し、プラス圏に浮上。機械・プラン ト事業で国内補修案件が増加。海外案件の採算性向上も寄与、通期の連結純利 益は前期比29%増の36億7000万円(従来予想は27億円)を見込む。

山一電機(6941):9.4%安の475円。LCD(液晶ディスプレイ)装置 事業の販売減を受け、9月中間期と08年3月期通期の業績予想を下方修正。 通期の連結最終損益は5億円の赤字(従来予想は5億4000万円の黒字)に転 落する見通し。

住友石炭鉱業(1503):6.7%安の97円。一時94円まで売られ、約3カ 月ぶりに年初来安値を更新した。9月中間決算が計画未達だった上、通期(08 年3月期)の業績予想を下方修正。大阪支店の閉鎖や改正建築基準法施行に伴 う建築着工の遅れが響き、建材・機材事業の不振が続いている。通期の連結純 利益は前期比55%減の3億円(従来予想は11億5000万円)を見込む。

福島工業(6420):5.8%高の960円。生産コスト削減などが奏功すると して、通期(08年3月期)の利益予想を上方修正した。連結純利益は前期比 91%増の10億4400万円(従来予想は6億9300万円)を見込む。

大日本スクリーン製造(7735):6.7%安の574円。半導体と液晶表示装 置の販売低迷を背景に、通期(08年3月期)業績予想を下方修正した。連結純 利益は前期比62%減の70億円(従来予想110億円)を見込む。

味の素(2802):2.2%安の1234円と反落。9月中間期の連結決算では、 原材料高が響いた国内食品事業が厳しく、営業利益は期初計画を下回った。通 期の連結営業利益も上限を下方修正しており、売りが優勢。ただ、下期にかけ て業績回復期待などもあり、同社株が採用されている日経平均の下落率 (2.5%安)などと比べると、下げ幅は限定的だ。

富士フイルムホールディングス(4901):1.4%高の4950円と7日ぶりに 反発。自己株取得を決議したことで、株式需給の好転と株式価値の向上につな がるとの期待が高まった。収益性改善を背景に、投資判断や目標株価を引き上 げる動きも相次ぎ、株価を下支えしている。

日本興亜損害保険(8754):0.6%安の997円。一時1.3%高の1016円の 場面も。9月中間期の連結純利益が従来予想(40億円)の3倍を上回る125億 円になったもようと発表。自然災害の発生が予想を下回り、株式を中心に有価 証券売却益が予想を上回った。

ミクシィ(2121):6.6%高の161万円と大幅反発。広告収入が伸びたこと で、9月中間決算が売り上げ、利益ともに前年同期比で2倍超の増加となった ことが評価された。もっとも、UBS証券の武田純人アナリストは、あらため て好業績を確認する形となったが、10月17日に上方修正した予想値とほぼ同 水準の着地で、「同社株が大きく買い進まれる内容ではない」としていた。

バンダイビジュアル(4325):10%高の28万6000円。東証1部の値上が り率トップ。バンダイナムコホールディングス(7832)が8日に、株式公開買 い付け(TOB)を通じて完全子会社化すると発表しており、TOB価格(28 万7000円)にさや寄せする動き。9日はストップ高で終えていた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE