日経平均15000円割れ、約1年3カ月ぶり-円高とアジア株急落(2)

午後の東京株式相場は下げが拡大。日経 平均株価は500円超の下げまであり、取引時間中としては約1年3カ月ぶりに 一時1万5000円を割り込んだ。午前の取引終了後に円高傾向が加速したほか、 中国株の下げも広がったことで、輸出関連株や商社株など幅広い業種で売り圧 力が増加した。

ちばぎんアセットマネジメントの大越秀行運用部長によれば、「機関投資 家のロスカットや個人投資家の追い証(追加証拠金の差し入れ義務)などの影 響もあり、相場はオーバーシュート気味となっている」という。

午後1時4分時点の日経平均株価は、前日比521円38銭(3.4%)安の1 万5062円4銭で、一時は584円(3.8%)安の1万4998円51銭まで下げた。 TOPIXは45.89ポイント(3.1%)安の1448.46。東証1部の売買高は概 算で13億1551万株。値上がり銘柄数は72、値下がり銘柄数は1609。東証1 部の94%が値下がりした。

一方、昼休み中の東証立会外では約595億円のバスケット取引が成立した。

内憂外患

午後の外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=110円台を割り込む円 高が進行。昨年5月17日以来、約1年半ぶりの円高水準となった。米国のサ ブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローンに絡む金融機関の損失拡大か ら、リスク回避による円キャリー取引(低金利の円で調達した資金を高金利通 貨などに投資する取引)の解消が活発化した。

また、アジア株は香港ハンセン指数が前週末比4.2%安、中国の代表的な 株価指数CSI300指数は3.4%安となっており、東京株式市場の午前終了時 点から下げが拡大。新興国需要の堅調さの恩恵を受けるとされる新日本製鉄な ど鉄鋼株が東証1部業種別下落率1位となっているほか、三井物産などの商社、 コマツなどの機械にも売りが膨らんでいる。

中国人民銀行は10日、景気沈静化と株式・不動産市場の投機抑制を目的 に、今年9回目の預金準備率の引き上げに踏み切った。

SBIイー・トレード証券の鈴木英之投資調査部長は、「海外市場動向、 円高、改正建築基準法の影響による国内景気の不透明感と『内憂外患』状態に ある。好材料が見当たらない」と指摘している。

東証1部業種別の下落寄与度が大きいのは、電気機器、銀行、輸送用機器、 機械、卸売、鉄鋼、化学、不動産、情報・通信。

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