サブプライム関連損失、4000億ドルに達する可能性も-ドイツ銀(2)

ドイツ銀行のアナリストらは、サブプライ ム(信用力の低い個人向け)住宅ローン関連資産の価値目減りによる損失が、 全世界で3000億-4000億ドル(約32兆8000億-43兆7000億円)に達する可 能性があるとの見方を示した。

ドイツ銀のアナリスト、マイケル・マヨ氏は12日付のリポートで、ウォー ル街の大手金融機関はサブプライム絡みの証券市場の低迷で、最大1300億ドル の評価損計上を余儀なくされるだろうと指摘した。残りは中小の銀行や投資家 が被る損失だという。

米国で担保物件差し押さえが過去最悪の水準となり、住宅ローン担保証券 価格が下落するなか、シティグループやメリルリンチ、モルガン・スタンレー をはじめとする大手銀行や証券会社はこれまでに400億ドル以上の評価損を明 らかにしている。

損失予想は徐々に膨らんでいる。リーマン・ブラザーズ・ホールディング スは先週、米国の住宅ローン関連の損失は向こう5年で2500億ドルに上るとの 予想を示していた。クレディ・スイス・グループの7月時点の予想は520億ド ルだった。

ある時点で買いの好機

スイスカント・アセット・マネジメントで運用に携わるモンドハー・ベタ イブロリオット氏は「さらなる損失や悪いニュースがこれから明らかになって いくだろう。ある時点で買いの好機が来るだろうが、今はまだその時ではない」 と話した。

モルガン・スタンレーの香港在勤アナリスト、アニル・アガーワル氏は12 日、英銀HSBCホールディングスの投資判断を「イコールウエート」と、従 来の「オーバーウエート」から引き下げた。HSBCが保有する450億ドル規 模の住宅ローンサービサー事業に対して21億ドルの貸倒引当金は不十分な恐れ があると指摘した。

ドイツ銀のマヨ氏は、HSBCとスイスのUBS、英銀ロイヤル・バンク・ オブ・スコットランド・グループ(RBS)、バークレイズの評価損がそれぞれ、 「およそ50億ドル程度」となると予想している。

同氏によると、サブプライムの借り手のデフォルト(債務不履行)は全体 の30-40%に達する見込み。信用力の低い借り手への融資は最悪の場合、半額 が回収不能となる可能性があるとしている。同氏は大手金融機関が既に発表し た損失額に基づいて評価損の総額を試算したという。

マヨ氏は、金融機関の今年の評価損を600億-700億ドルと予想する。発表 済みの430億ドルに加え、追加の250億ドルを見込んでいる。リポートでは、 ドイツ銀行が7-9月(第3四半期)に計上した21億6000万ユーロ(約3440 億円)は計算に含めていない。

当初の格付けが投資適格級の最低だったサブプライム住宅ローン担保証券 に連動するABX指数は、過去1カ月で39%下落(マークイット・グループの データ)し、サブプライム関連資産の価値低下を示している。

マヨ氏によると、米住宅ローン残高10兆ドルのうち約1兆2000億ドルが サブプライムとみなされる。

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