「現代のテフロンマン」ルービン氏:シティの失敗でも名声は無傷か

ロバート・E・ルービン元米財務長官(69) はトラブルを避けているわけではない。トラブルの巻き添えになるのをうまく 回避しているだけだ。

40年の職歴を振り返ると、ルービン氏は危機的状況に陥ったり、その寸前 まで行ったこともある。ジュリアーニ前ニューヨーク市長が政治的野心を秘め た連邦検事正だった時代にウォール街の不正を摘発した際、ルービン氏が勤務 していたゴールドマン・サックス・グループの秘蔵っ子たちは刑務所送りとな った。また同氏の後に財務長官に就任したローレンス・サマーズ氏は、ハーバ ード大学学長の座を追われた。ルービン氏に近い人々は必ずしも成功している わけではないのに、同氏だけは評判に傷がつかず、時には名声を高めてきた。

ペイン・ウェーバーやリーマン・ブラザーズなどの金融機関で20年余りに わたって幹部職を経験したサウス・ビーチ・キャピタル・マーケッツのブルー ス・フォースター社長はこんなルービン氏について「現代のテフロンマン(人 気があってスキャンダルにも傷つかない人)」だと評する。

シティグループのチャールズ・プリンス前CEOの先週の辞任劇を受けて 非常勤会長職に就いたルービン氏は、同行を外部から支える人物として歓迎さ れている。ただ、150億ドル(約1兆6884億円)のサブプライム(信用力の低 い個人向け)住宅ローン問題関連損失が生じた同行を正しい軌道に乗せる役割 は、新CEOに委ねられることになる。

ルービン氏は8日のインタビューで、危機対応の一つの鍵は、その状況に 専念することであって、それに関与する人たちに集中することではないと述べ、 「事実と分析に注目する必要があり、ほかの事には影響されないようにすべき だ」と語った。

幸運にも恵まれる

今後は、シティの危機のなかにあって、ルービン氏のテフロンが今後も自 身の名声を守り続けることができるかどうかが問題になろう。欧州部門の最高 幹部だったウィン・ビショフ氏が暫定CEOに就いたため、ルービン氏は同行 の業績に対して直接の責任は負わない。ただ、常任のCEOの選定作業では、 同氏の影響力が及ぶものとみられる。

経済金融コンサルティング会社LBMCのジョン・ミューラー社長は、ル ービン氏がこれまでの多数の危機的状況を無傷で乗り越えてきたという事実か らみて、「彼にはかなり優れた判断力があることが分かる」と述べ、「幸運にも かなり恵まれており、悪くない組み合わせだ」と語った。

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