FRB議長の議会証言、投資家に真意伝わらず-追加利下げ観測高まる

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB) 議長は8日の議会証言で、近い将来の追加利下げは不要であることを投資家に 納得させることができなかった。

バーナンキ議長は8日、上下両院合同経済委員会で証言し、10-12月(第 4四半期)に成長が「顕著に減速する」との見通しを示すと同時に、インフレ の「上振れリスク」を警告した。市場参加者らは成長減速発言に注目し、先物 金利が示す12月11日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25ポイント 利下げの確率は90%と、前日の70%から高まった。

市場の期待はFOMCの決定を難しくする。期待に反して据え置きを決め れば、株と債券の一斉売りにつながる恐れがあるからだ。エコノミストは当局 者が12月のFOMCまでの間に、中立の姿勢を強調する発言を繰り返すだろう とみている。

経済調査会社ディシジョン・エコノミクスのプレジデント、アレン・サイ ナイ氏は「市場参加者は当局が現実を直視していないと考えている」として、「消 費者は逆風に見舞われ、企業の売上高は減少している。銀行システムには多数 の亀裂が見られる」と指摘する。

バーナンキ議長は米経済が来年春までには「より理にかなった」成長ペー スに戻り、その後加速すると予想した。市場では今月、株価は下落、米国債は 上昇し成長減速の見通しを示唆している。バーナンキ議長は「短期的」には成 長減速とインフレ加速を予想しているものの、スタグフレーション(景気停滞 下のインフレ)に向かっているのではないかとの指摘は否定した。

温度差

住宅不況と与信縮小が消費に与える影響について、金融当局と投資家の懸 念には温度差がある。ワコビアのエコノミスト、ジョン・シルビア氏は、当局 は原油・燃料高によって手を縛られているが、投資家にとっては「目先重要な のは成長見通しで、インフレは明日の問題だ」と解説した。

FRBの金融政策局長だったビンセント・ラインハート氏は、当局者は今 から次回FOMCまでの間に、10月30、31日開催のFOMCの議事録や講演に よって、12月利下げはほぼ確実という「市場参加者の見方を正さなければなら ない」だろうと話している。議事録は11月20日に公表される。

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