SIV運用者ら:ビジネスモデルは生き残れない-一部市場は復活せず

格付け会社ムーディーズ・インベスター ズ・サービスによると、ストラクチャード・インベストメント・ビークル(SI V)と呼ばれる運用会社の運用者らは、そのような事業の形態が現在の苦境を越 えて生き残ることはできないと考えている。SIVは資産価値急落と資金調達困 難で苦境にある。

ムーディーズのシニア・クレジット・オフィサー、ポール・カーローグ氏 は8日の電話会議で「一部の運用者は、SIVが発行する短期証券の市場は永久 的に打撃を受け、SIVのような事業の形態が現在の形のままで生き残ることは 不可能だと考えている」と語った。

ムーディーズによると、SIVの純資産額は当初の投入資金の71%に下落 している。6月時点には102%だった。ムーディーズは同数値を、SIVの資 産から負債を差し引いたものを資本に対する割合として算出している。アナリス トらによると、大半のSIVは再編を進めているという。

SIVはコマーシャルペーパー(CP)などの短期証券で資金を調達し、 住宅ローン担保証券などより長期の証券で運用する。

カーローグ氏によると、一部の銀行はSIVのCPやキャピタルノート (CPよりも順位が下の証券)を購入することで傘下のSIVを支えている。資 金を提供したり、買い戻し条項に基づいてSIVが保有する資産を市場価格では なく額面で買い取ったりもしているという。

同氏は「一部の銀行は傘下SIVを支援する意向を表明したが、SIVを 自社のバランスシート上に取り込むことを嫌って支援に消極的なところも多い」 と語った。

カーローグ氏によると、一部の銀行は緊急融資枠やより長期の融資を提供 して、SIVが下落した市場価格での資産売却を余儀なくされることなく期限を 迎えたCPを償還できるよう、SIVの再編を援助している。ただ、「すべての ケースで言えることだが、キャピタルノート保有者がこれらの再編でどの程度の 恩恵を受けるかは不明瞭だ」という。

また、ムーディーズの世界金融機関担当チーフ・クレジット・オフィサー、 デービッド・ファンガー氏は、現在、SIVを傘下に持つ銀行の損失の影響を査 定している段階だが、リスクは「対応可能」な範囲だろうとの見解を示した。ま たムーディーズによれば、SIVの発行した証券を保有している世界の銀行は損 失を被る恐れがある。アジアの銀行はSIVの証券を恐らく50億ドル(約 5640億円)超保有しているという。

ファンガー氏はまた、SIVを設立した銀行は傘下SIVに資金を提供す る義務はないものの、「評判を考慮して資金を出すところもあるだろう」と述べ た。銀行が「SIVを支援することを決めれば、自己資本への重しとなる」と指 摘した。

-- Editor: Serkin

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