東京外為(予想):ドル軟調か、FRB議長発言で米景気懸念強まる

東京外国為替市場ではドルの軟調な推移が見 込まれる。ドルは対ユーロで1ユーロ=1.46ドル台後半と、1999年1月のユー ロ導入以来の安値圏で推移している。米国でサブプライム(信用力の低い借り 手向け)住宅ローンの影響懸念が根強いなか、連邦準備制度理事会(FRB) のバーナンキ議長が景気の先行き不透明感をあらためて強調したことから、ド ルに弱気な見方が一段と広がりそうだ。

一方で、米景気の減速懸念で利下げ期待が強まったことから、米株が下げ 幅を縮小する展開になっており、世界的な株価下落が落ち着けば、リスク選好 的な外貨買い・円売りが出やすくなる可能性もある。このため、ドル安・円高 の進行は限定される公算も残り、早朝の取引では1ドル=112円台後半でもみ合 っている。

FRB議長が景気懸念強める

FRBのバーナンキ議長は8日、米上下両院経済合同委員会で証言し、2007 年第4四半期(10-12月)の米経済成長が「顕著に減速する」との見通しを示 した。

当局の景気見通しが弱気に傾いていることから、年内の利下げ観測が補強 され、8日のニューヨーク外為市場ではドル売りが進行。ユーロ・ドル相場は 一時1ユーロ=1.4703ドル(ブルームバーグ・データ参照、以下同じ)と、ド ルが同日の高値1.4615ドルから水準を切り下げた。

ドル・円相場は海外時間に一時1ドル=113円37銭を付ける場面も見られ たが、ドル売りの流れに押されて112円台前半まで下落。その後は米株の下げ 渋りを背景に112円台後半に値を戻して東京時間早朝の取引を迎えている。

ECB総裁が急激なユーロ上昇に懸念

一方、欧州中央銀行(ECB)は8日に定例政策委員会を開き、政策金利 を4%に据え置くことを決定。会合後の記者会見でトリシェ総裁は、「われわれ の金融政策には物価安定に対する上振れリスクを抑える準備がある」と言明し、 経済成長に鈍化の兆候が見られるものの、依然としてインフレ加速を懸念して いることを示した。

ECBは引き続きインフレ警戒姿勢を緩めておらず、イングランド銀行も 8日の金融政策委員会(MPC)で、政策金利を6年ぶり高水準の5.75%に据 え置いている。一方で、米国は景気減速で利下げの可能性も意識されるなか、 引き続き金利先高期待のある通貨に対してドル売り圧力がかかりそうだ。

ただ、トリシェ総裁は為替レートについて「最近、急速で激しい動きが見 られた」とした上で、「荒々しい動きは決して歓迎できない」と強調しており、 ユーロの上昇ペースが鈍る可能性も残る。

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