ECBにはインフレリスク抑える準備あり、不透明性は高い-総裁会見

欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は8 日、フランクフルトで記者会見し、「われわれの金融政策には物価安定に対する 上振れリスクを抑える準備がある」と言明し、経済成長に鈍化の兆候がみられる ものの、依然としてインフレ加速を懸念していることを示した。

同総裁はただ、「金融市場波乱の長期化とリスクの再評価」が与えうる影響 を考慮すると、経済成長見通しの不透明性は「引き続き高い」と述べた。ECB はこの日の定例政策委員会で政策金利を4%に据え置いた。

政策委メンバーの間では金融政策に関し意見が分かれている。原油価格が1 バレル当たり100ドルに接近し、これがすでに2年ぶり高水準のインフレ率を押 し上げる恐れがあるとし、一部のメンバーは追加利上げの必要性を示唆。その一 方で、他のメンバーはユーロ相場上昇と米住宅市場の低迷が欧州経済成長を抑制 し、その結果、物価圧力を抑えるとみている。

この日の決定後も、ユーロはドルに対して最高値付近で推移。前日には1ユ ーロ=1.4731ドルと過去最高を付けた。過去1年では15%上昇している。

総裁は、為替レートについて「最近、急速で激しい動きが見られた」とし、 「荒々しい動きは決して歓迎できない」と強調した。信用コストが8月初め以降 に上昇していることについては「非常に注意深く監視を続ける」とした。また、 経済成長のリスクは引き続き下振れであるものの、ECBは基本シナリオを変更 しなかったと述べた。

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