日本株は反発へ、市況堅調受け商社や海運高い-業績再評価も(2)

東京株式相場は反発する見通し。6日の 原油先物価格が過去最高値を更新したことから、販売価格の上昇などを通じて 利益の上乗せが予想される大手商社や鉱業など、資源関連株が高くなりそう。 海運市況の上昇観測を背景に、2008年度業績への期待感が高まるとみられる 海運株にも買いが先行しそうだ。海外株式市場など外部環境の安定を背景とし て、ソフトバンクやヤマダ電機など好決算を発表した企業も個別で見直される。

日興コーディアル証券エクイティ部の西広市部長は、「日経平均は3日続 落中に621円(3.7%)下げており、ストキャスティクスなどテクニカル面で は下げ過ぎを示唆する指標が出ている」と指摘。業績好調銘柄や市況関連など を中心に、「きょうは押し目買いや買い戻しが入りそうだ」(同氏)と見る。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物12月物の6日清算値は1万 6385円で、大阪証券取引所の通常取引終値(1万6270円)に比べて115円高 だった。西氏は米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題の不 透明要因は後退していないことから、日経平均は1万6300-6500円での推移 を想定していた。

原油など商品市況が堅調

6日のニューヨーク原油先物相場は前日比2.72ドル(2.9%)高の1バレ ル=96.70ドルと反発。一時は97ドル台まで上昇するなど、過去最高値を更 新した。悪天候の影響で北海にあるBPとコノコフィリップスの石油施設で労 働者が避難し、生産が停止されたことを受けて買いが膨らんだ。

ブルームバーグ・ニュースが実施した調査によると、米エネルギー省が7 日に発表する週間在庫統計では原油は150万バレル減少すると予想されている。 需給ひっ迫による原油市況高は三井物産など大手商社株、国際石油開発帝石ホ ールディングスなどの鉱業株にとって販売価格上昇につながることから、業績 先行き期待が強まるとみられる。

大手商社の一角である住友商事の島崎憲明副社長は、6日放映のブルーム バーグ・テレビのインタビューで、「資源価格の見通しもかなり保守的に見て いるので、今の状況が年度末まで続けば上振れの要素となる」と答えていた。

7日付の日本経済新聞朝刊によると、日本郵船などアジアから北米向けの コンテナ船運行会社で構成する太平洋航路安定化協定は、08年度の運賃を平 均15%前後上げると決定した。海運各社にとっては来年度の運賃上昇要因と なることから、業績拡大が続く海運株にとって買い安心感となりそうだ。

好業績株も評価へ

また、6日の米国株相場は堅調だったことや為替動向が大きく変動してい ないことから、外部環境の安定を受けて9月中間期決算が好調だった好業績企 業などは素直に評価される展開となりそうだ。

国内通信3位ソフトバンクが6日発表した第2四半期(7-9月)連結業 績は、携帯電話事業の好調から純利益が前年同期比64%増の213億円となっ た。好決算を受けてクレディ・スイス証券は目標株価を3630円へ引き上げた。 このほか、ヤマダ電機やオリンパスは08年3月期業績予想を増額修正してお り、業績評価の動きが広がる見通し。

きょう午後3時に決算を発表するトヨタ自動車も、ブルームバーグ・ニュ ースが集計したアナリスト6人の業績予想の平均値では第2四半期(7-9 月)の連結純利益は前年同期比9.4%増と米国会計基準で四半期業績の開示を 始めた03年度以降で同四半期の過去最高を更新したもようだ。

政局不透明感も後退

4日に辞意を表明した民主党の小沢一郎代表は6日夜、辞意を撤回して代 表職にとどまる方針を固めた。鳩山由紀夫幹事長らが6日夜に都内で小沢氏と 面会して前日に続いてあらためて慰留し、小沢氏が最終的に受け入れたため。 小沢氏が辞任すれば政局の混迷につながると予想されていただけに、続投で決 着したことは不透明感の後退につながりそうだ。

共同通信が6日報じたところによると、同社が5日と6日に実施した緊急 全国電話世論調査で、首相が小沢氏に提案した自民、民主両党の連立政権構想 について、「望ましくない」が56.4%を占め、「望ましい」の25.8%を大き く上回った。小沢代表が辞意を表明したことについては「適切ではなかった」 が58.4%で、「適切だった」は30.5%。

米国株は反発

6日の米株式相場は反発。原油相場が過去最高値を更新し、金相場も27 年ぶりの高値に上昇するなか、エネルギー株や金属株が堅調に推移した。終値 はS&P500種株価指数が前日比18.10ポイント(1.2%)高の1520.27、ダウ 工業株30種平均は同117.54ドル(0.9%)高の13660.94ドル、ナスダック総 合指数は30.00ポイント(1.1%)高の2825.18。

JALやホリプロも好業績、東芝は懸念材料

個別では、旅客数と単価が想定を上回ったことで08年3月期営業利益が 前期比2.1倍と従来予想を上回る日本航空、9月中間期の営業利益が従来想定 を上回ったもようのホリプロ、9月中間期の営業利益が前年同期比18%増と 伸びたナブテスコなどに業績評価の買いが膨らむ公算。

半面、9月中間期営業利益が従来予想を下回った日本信号、9月中間期の 最終損益が一転して赤字となったようだと発表した石原産業、9月中間期営業 利益が前年同期比37%減と低迷したセントラル硝子は業績失望から売りが先 行する見込み。

NAND型フラッシュメモリーの10月大口価格が8カ月ぶりの下落で決 着したと7日付の日本経済新聞朝刊が報じた東芝も、業績懸念で安くなると予 想される。

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