米国債:10年債続落、4.37%-株高やサブプライム懸念緩和で

米国債市場では10年債が続落。株価が上 昇し、サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン関連証券の損失に対 する懸念が緩和したため、売りが優勢になった。

経済専門局CNBCが5日、ゴールドマン・サックスは評価損計上のうわ さを否定したと報じたことをきっかけに、利回りは2年ぶりの低水準から上昇 し始めた。130億ドルの10年債入札を7日に控えていることも売りを誘った。

バークレイズ・キャピタルの米国債トレーディング共同責任者、アダム・ ブラウン氏は「景気全体への市場の注目度が薄れる一方、金融セクターの状況 に対する関心が高まっている」と指摘した。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後4時32 分現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイ ント)上昇の4.37%。前日には一時、4.27%と、2005年9月以来の低水準 を付ける場面があった。10年債価格(表面利率4.75%、2017年8月償還) は9/32下げて102 31/32。

S&P500種株価指数は0.5%高となった。10年債利回りとS&P500 種は10月5日以来、85%の確率で同じ方向に動いている。

調査会社ストーン・アンド・マッカーシー・リサーチ・アソシエーツの債 券アナリスト、ジョン・キャナバン氏は米国債利回りについて「引き続きおお むね株価と同じ動きになるだろう」と述べた。

利回り差

2年債利回りは3bp上昇の3.7%。10年債利回りの2年債への上乗せ幅 は68bpと、2005年4月以来で最大となった。

CNBCによると、ゴールドマンは「評価損に関する発表はまったくない と表明した」。債券調査会社クレディットサイツによれば、ゴールドマンは株 主資産の最大4分の1を失う可能性があるという。

朝方の米国債市場では買いが先行した。米フォックスピット・ケルトン・ コクラン・キャロニア・ウォーラーのアナリスト、デービッド・トローン氏が モルガン・スタンレーについて住宅ローン関連証券などで最大60億ドルの評 価損を計上する可能性があると指摘したことがきっかけ。

同氏によると、評価損には約40億ドルの資産担保証券や債務担保証券 (CDO)が含まれる。

トローン氏は顧客向けリポートで、「当社はモルガン・スタンレーの経営 陣が投融資のより具体的な内容を明らかにし、その規模が予想を下回ることが 明確にならない限り、あるいは同社が十分な規模の評価損を計上して問題に決 着を付けない限り、モルガン・スタンレーへの投資を避けるよう助言する」と の考えを明らかにした。

シティの損失

クレディットサイツは6日、シティのサブプライム住宅ローン担保証券や 関連証券での評価損がさらに27億ドル(約3100億円)拡大する可能性があ ると指摘。これを加えると資産担保証券に絡んだ損失は最大137億ドルに達す るとの見方を示した。その場合、年初からの利益は帳消しになるという。シテ ィは4日、110億ドルの損失を計上する可能性があると発表し、債務格付けの 引き下げを誘った。

フェデラルファンド(FF)金利先物相場の動向によると、米連邦公開市 場委員会(FOMC)がFF金利の誘導目標を12月11日の定例会合で

0.25%引き下げ4.25%に設定する確率は62%。先週は64%だった。FOM Cは10月31日に4.5%に引き下げた。

3カ月物ロンドン銀行間貸出金利(LIBOR)は2日連続で上昇。銀 行が貸し出しを渋っていることを示唆した。3カ月物ドル建てLIBORは2 bp上昇の4.9%。先週までは9月7日に5.73%まで上昇した後、40営業日 のうち32日で低下していた。

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