米シティ:サブプライム責任者にスタッキー氏-LTCM時のベテラン

米銀最大手シティグループは6日までに、430 億ドル(約4兆9300億円)相当のサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅 ローン関連資産の大半を管理する責任者にリチャード・スタッキー氏(51)を 指名した。同氏は9年前にヘッジファンドのロングターム・キャピタル・マネ ジメント(LTCM)の資産整理で活躍した。

スタッキー氏は、シティの「サブプライム・ポートフォリオ・グループ」 の責任者となる。同グループはシティが4日に、サブプライム資産でさらに最 大110億ドルの評価損が出ると発表した後に創設された。チャールズ・プリン ス氏は同日、会長兼最高経営責任者(CEO)の職を辞任した。従業員あての 文書によると、スタッキー氏はシティが保有するサブプライム関連資産の大半 を管理する。シティの広報担当者、ダン・ヌーナン氏は文書の内容について肯 定した。

ニューヨーク大学スターン経営大学院のローレンス・ホワイト経済学教授 は、シティのサブプライム証券の処理はLTCMよりも困難だろうとみている。 シティの保有する証券類はほとんど取引がなく、価値評価が難しいためだ。L TCMの資産は金利や株式に基づくデリバティブ(金融派生商品)で、流通市 場があった。ホワイト教授は、「不透明さも危なさも」サブプライム証券の方が 「上だ」と述べた。

スタッキー氏はシティの元リスク管理責任者で、現在は財務などを統括し ている。シティの特殊状況・証券化責任者のマーク・ツェサルスキー氏(45) が新設グループのリスク管理戦略を補助する。新グループはまた、社内の仕組 み信用商品、証券化市場、独立リスク管理などを担当する「専門知識のある人 材」も活用する。

サブプライム関連証券は、裏付けとなるローンの焦げ付き急増を受けて価 値が暴落した。シティの損失の一部は住宅ローン担保証券を基に組成した債務 担保証券(CDO)によるもの。CDOの中には価値がゼロになっているもの もある。

シティの文書は「向こう数週間で信用事業について見直し、将来の収益機 会に適した調整を行う」としている。また、「当社はこの事業分野で先行してお り、仕組み金融商品を含め同事業は今後とも、大きな収益機会をシティにもた らすと考えている」という。

スタッキー氏はシティの証券部門がソロモン・スミス・バーニーと呼ばれ ていた時代に債券デリバティブのグローバル責任者だった。1998年には、巨額 損失を出したLTCMの資産整理を行うチームに加わった。当時は市場混乱を 防ぐため、14の金融機関が集まりチームを作った。

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