ドコモCFO:割賦導入で売掛債権8000億円増へ-株主還元には響かず

国内携帯電話最大手NTTドコモは、携帯 販売に割賦制を導入するのに伴い、7000億円から8000億円の売掛債権が新たに 発生し、現在の倍に膨らむ見通しを明らかにした。この分は基本的に現在のキャ ッシュフローでカバーする方針で、計画的に実施中の自己株買いなど株主還元策 への影響は出ないという。

平田正之副社長兼最高財務責任者(CFO)が2日、ブルームバーグ・ニュ ースのインタビューで明らかにした。

ドコモは26日から、端末価格が高くなる一方、毎月の基本料を1680円割り 引く新料金体系「バリューコース」を顧客が選択できるようにし、その普及に軸 足を置く。高くなる端末の買い控えを防ぐため割賦販売(期間2年)も無金利で 導入。当初はドコモが小売店に端末代金を立て替え払いするため、売掛債権が増 える。

平田氏はこれについて「手持ち資金を数千億円用意しているうえ、割賦によ る債権増大は2、3年後」で、時間に余裕があると説明。株主還元策への影響も 「自社株買いを減らさなければならないほどの水準ではない」と述べた。割賦債 権増を営業キャッシュフローなどで埋められなくなった場合でも、「満期ごとに 毎年1000億円ずつ行ってきた借入金返済を控え、借り換えを続けて残高を維 持」することや、優良格付けを生かし「低金利の社債を発行する」ことなどが考 えられると語った。

3000万件と2万5000円

平田氏によると、売掛債権の算出根拠はシンプル。現在のドコモの保有契約 は5300万件。2、3年後に買い替えが一巡した段階で割賦利用者は3分の2程 度に上昇し「約3000万件」になると想定し、上位機種の想定価格5万円のほぼ 半額が割賦扱いとなってドコモが肩代わりする状態が続くとすれば、3000万件 に2万5千円を掛けた7000億-8000億円の債権が発生する計算になる。

9月末のドコモの売掛債権残高は7920億円で、割賦導入によりほぼ倍増す る。ソフトバンクが実施しているような証券化で資金調達し、現金に振り替える 手法について平田氏は、「ドコモの財務状況はソフトバンクとは全く違う」と財 務基盤の強固さを強調、「十分対応できる額で、直ちに証券化して資金調達する 必要はない」と述べた。

今期国際収入は1-2%上振れも

26日以降導入する新端末ではローミング(相互接続)機能を標準搭載した。 この強みもあり、今期の海外売上高目標450億円について「あと1、2%上回る かどうかという感じだ。2割、3割というわけではない」と語った。

また、携帯によるインターネット接続サービス「iモード」の海外展開が、 オーストラリアの通信事業者テルストラ・コーポレーションの打ち切りなどで足 踏みしていることについて「継続していい端末を供給されないのが一番のネッ ク」だと語った。iモードの海外撤退が相次いだとしても、もともと展開は技術 供与が主体のため、売り上げに「大きなダメージがあるわけではない」と強調し た。

ドコモの株価は前週末比8000円(4.8%)高の17万6000円(午後2時32 分)。

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