再編の波に押されるヘッジファンド業界-投資家が新興勢を回避

ヘッジファンド業界が再編の波に押されて いる。今年の信用ショックの影響を受けやすいとみられる新興ヘッジファンド を避ける投資家が増えているためだ。

米ヘッジファンド・リサーチの集計によると、今年に入って創設されたヘ ッジファンドの数は2003年以来の低水準。新規投資資金(1640億ドル)のほぼ すべてが、すでに実績のあるヘッジファンドに向かっている。

21年の実績を持つ米ヘッジファンド、ファルコン・ポイント・キャピタル (サンフランシスコ)のビル・グレイソン社長は「投資家はおびえている」と 指摘。「数年前は著名な企業から独立してヘッジファンドを立ち上げれば、間 違いなく投資資金が集まったが「今やゲームは終わった」と語る。

ヘッジファンドの信頼感を揺さぶったのは、1998年のロシアのデフォルト (債務不履行)以降最悪となった非政府債市場の落込みだ。

損失が膨らんだ米ソウッド・キャピタル・マネジメント(運用資産30億ド ル超)と米ベアー・スターンズの2つのヘッジファンド(同計16億ドル)は清 算を余儀なくされた。

一方で、エドワード・ランパート氏(45)は今年これまでにほぼ40億ドル の投資資金を集めた。同氏率いるヘッジファンド、ESLインベストメンツは 1988年の創業以降、年ほぼ30%の投資収益を上げている。

平均的な株式ヘッジファンドの今年これまでの投資収益率はプラス6.9% と、S&P500種株価指数(プラス6.4%)を上回っている(ヘッジファンド・ リサーチ集計、11月1日現在)。

ヘッジファンド・リサーチによれば、今年創設されるヘッジファンドは約 1200と、昨年より20%少なくなる見通し。9月末現在の世界のヘッジファンド は約9900。上位20のヘッジファンドが業界全体の投資資金の3分の1を運用し ている(英ヘッジファンド・インテリジェンスの集計)。

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