シティ株、東証初値4580円と上昇-CEO辞任で悪材料出尽くし感(4)

米銀最大手のシティグループが5日、東証 1部市場に株式を上場した。前週末の米国終値を基準値に買い気配となった後、 午前9時20分に250円(5.8%)高の4580円の初値を付けた。サブプライムロ ーン関連損失による業績悪化の責任を取り経営トップが辞任したことから、悪材 料出尽くし感も出ているようだ。終値は4550円(5.1%)だった。

シティは世界戦略を強化する一環として日本で08年1月に外国企業による 初の三角合併(株式交換)方式で三大証券の一角の日興コーディアルグループを 完全子会社化。一方、シティバンク銀行の支店も2、3年後に約50カ店に倍増 する計画だ。日興株は上場廃止となるが、シティ株は50株単位で取引できるよ うになった。本国での重大発表を受けた初取引が東京で行なわれた形だ。

ルービン元財務長官を会長に指名

シティは本国の米国でのサブプライム関連損失が拡大し07年7-9月(第 3四半期)決算では純利益が前年同期比で57%減少の23億8000万ドルに低迷。 その責任を取ってチャールズ・プリンス会長兼最高経営責任者(CEO)が4日 に辞任し、同社経営委員会会長を務めるロバート・ルービン元米財務長官氏を会 長に指名した。シティ株は2日までに年初来で32%も下落していた。

シティのダグラス・ピーターソン在日代表は、午前の取引終了後の上場式典 で「上場はシティが日本市場を重要視していることを明確に示すものだ」とあら ためて強調した。この日の売買代金は4412万円と2日の米国市場の1万4000分 の1程度だったが、月に数回しか取引成立しない米メリルリンチなど他の外国株 に比べれば非常に多かった。午後3時半予定の記者会見は急きょ中止した。

日本では内外金融との競争がカギに

野村証券金融経済研究所の守山啓輔シニアアナリストは、この日のシティ株 上昇について「追加損失の発表やトップの引責辞任など悪材料の出つくし感が個 人投資家などに好感されて買われたのでは」と分析。日興とシティバンク銀を傘 下に置く日本でのビジネスについては大手邦銀グループや外資系金融機関との競 争の中で「魅力ある商品を提供できるかがカギになる」とみている。

シティは前身の旧シティコープが1973年6月から98年10月まで東証に上 場していたため実際には再上場となる。東証上場の外国株は91年の127社をピ ークに減少を続け、現在は今回のシティを含めて26社。金融機関では01年6月 の米JPモルガン・チェース以来6年半ぶりの上場となった。シティ株はニュー ヨーク証取とメキシコ証取にも上場している。

--共同取材:日向 貴彦 Editor: Hirano(tue)

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