政府税調:社会保障の財源確保へ消費税率引き上げでほぼ一致

政府税制調査会(首相の諮問機関)は2日午 後、税調企画会合を開き、社会保障の財源確保のために消費税率を引き上げる 方向でほぼ一致した。今月中にとりまとめる来年度税制改正の答申に引き上げ 幅や時期まで明記するかどうかは策定段階で調整する。

香西泰会長は会合後の記者会見で、「福祉の財源として消費税以外に集金力 のある税はない。国民に広く福祉を分け与えるためにも不可欠な手段。具体的 に置き換えるものはないという印象を持っている」と述べた。

税率の引き上げ幅や時期については「答申に含めようという合意ができれ ば入れるが、中立的な機関として参考になる考え方だけを書くことがよいとい う考え方もある」と述べ、税調内で意見調整を行う考えを示した。

会合では、委員の吉川洋東大大学院教授が「社会保障の増加圧力は給付の 削減やその他の歳出削減で対応し切れない」などと問題提起。社会保険料の引 き上げは勤労世代への負担集中や世代間の公平などの観点から限界があるとし て、安定的に財源が調達でき、負担が公平な消費税率の引き上げで対応すべき だと主張した。これに対し、委員の多くから賛同する声が上がった。

会見に同席した吉川氏は消費税率の引き上げについて、「消費税がどれくら い社会保障に使われているのか。もう少し消費税がどういう役割を日本の中で 果たしているのか、税調としても丁寧に説明する必要がある」と指摘した。

一方で、香西会長は「今の段階で決まったと言うつもりはない。あまり簡 単に増税やむなしとは言いたくない。政府税調が増税をしなければならないと 考えるのはむしろ最後。人の財布に手を突っ込んで取ってくる権力の行使は慎 重でなければならない。その伝統は守った方がよい」とも語った

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