米景気鈍化を製造業景況指数と個人消費データが示す-利下げ裏付ける

1日発表の製造業景況指数と個人消費のデ ータは、7-9月(第3四半期)に加速した米景気が減速していることを示し、 10月31日の米利下げを裏付ける格好となった。

米供給管理協会(ISM)が発表した10月の製造業景況指数は50.9(前 月52)に低下し、3月以来の低水準となった。ブルームバーグ・ニュースがま とめたエコノミスト予想中央値(51.5)も下回った。米商務省が発表した9月 の個人消費支出(PCE)は前月比で0.3%増加。これもエコノミスト予想中 央値(0.4%増)を下回った。

マリア・フィオリニ・ラミレスの米国担当チーフエコノミスト、ジョシュ ア・シャピロ氏は「きょう発表された指標は一般的に、景気減速に沿った内容 だ。個人消費は大きな勢いを持たずに第3四半期を終えた」と語った。

3年目に入った米住宅不況で、建設用機器や家具、家電の需要が落ちてい るとエコノミストらは指摘する。一方、ドル安や他国の経済成長を受けて、米 国の輸出は好調で、より広範囲に経済が下降する状況が回避されている。IS Mの製造業景況指数も景気の拡大と縮小の境目を示す50は上回っている

ゴールドマン・サックス・グループの米国担当シニアエコノミスト、エド ワード・マッケルビー氏は「製造業を持ち上げているのは貿易のみで、それが なければ弱い」と説明。「消費のデータは第3四半期の勢いが鈍化していること を示している。経済は過渡期にあり、第3四半期に見られた成長はもはやバッ クミラーにしか映っていない」と語った。

利下げは「正しい判断」

商務省が10月31日に発表した第3四半期の実質GDP(国内総生産)速 報値は前期比年率3.9%増加と、2006年第1四半期以来の高水準となった。個 人消費は3%増と、前期の1.4%増から伸びが拡大したが、今後の見通しは明 らかになっていない。

カリヨンの北米担当チーフエコノミスト、マイケル・キャリー氏(ニュー ヨーク在勤)は、「第4四半期に入り、消費は鈍化していくだろう。消費者は少 し慎重になっているかもしれない」とみる。

米連邦準備制度理事会(FRB)は10月31日開いた連邦公開市場委員会 (FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を25ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)引き下げ4.5%に設定することを決めた。F OMCの利下げは9月18日の前回定例会合(50bp下げ)に続き2回連続。今 後の追加利下げに関しては景気鈍化が進まない限り、消極的な姿勢を見せた。

三菱東京UFJ銀行のシニア金融エコノミスト、クリス・ラプキー氏は米 金融当局について「正しい判断をした」と評価。「過去20年間を振り返ると、 ISM指数が50以下ではない状況で連続して利下げが実施されたことはない」 と説明した。

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