日本株は大幅反落へ、米住宅問題が再燃-銀行や輸出株中心に全面安

週末の東京株式相場は大幅反落する見通し。 1日の米国でサブプライム住宅ローン関連損失に対する不安が再燃したことで、 海外投資家のリスク許容度の低下から金融株中心に幅広く売りが先行しそう。 米消費懸念や為替の円高傾向から、海外収益依存度の高い輸出関連も業績不透 明感から下落する公算。

大和住銀投信投資顧問の門司総一郎チーフストラテジストは「東京市場は このところ上昇基調にあったことから、利益確定売りが出やすい状況にある」 と指摘。日本の金融株は米サブプライム関連の直接的な損失懸念は大きくない としながらも、「海外金融株の連想から売られるだろう」との見方を示した。

日経平均株価は今週に入り、米景気懸念の後退や企業業績への期待から1 日までに先週末比2.2%上昇していた。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物12月物の1日清算値は1万 6540円で、大阪証券取引所の通常取引終値(1万6910円)に比べて370円安 だった。

信用不安と個人消費減速懸念

1日の米国株式市場は金融株中心に急落した。CIBCワールド・マーケ ッツは、米シティグループが住宅ローンの返済滞納が増加することで、資本増 強のために減配もしくは資産売却を迫られる可能性があると指摘。同社株の投 資判断を引き下げた。モルガン・スタンレーなどもシティ株の投資判断を引き 下げ、シティ株は6.9%安だった。CIBCが同じく投資判断を引き下げたバ ンク・オブ・アメリカも売られた。業種別S&P500種株価指数の金融は4.6% 安と5年ぶりの下げで、全10業種中最も下げが大きかった。

また、同日発表された10月の米供給管理協会(ISM)製造業景況指数 は50.9(前月52)に低下し、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミス ト予想中央値(51.5)に対して下振れた。9月の個人消費支出(PCE)も前 月比で0.3%増加とブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中 央値(0.4%増)を下回った。

サブプライム関連の損失懸念による金融不安の高まりと、足元の米個人消 費に減速の兆しが出ていることは、2日の東京市場でも海外投資家のリスク許 容度の低下懸念や、金融株や輸出関連株などの収益先行き不透明感につながり そうだ。

1日の米国株指数の終値は、S&P500種株価指数が前日比40.94ポイント (2.6%)安の1508.44と、8月9日以来の大幅な下げ。米ダウ工業株30種平均 は362.14ドル(2.6%)安の13567.87ドル、ナスダック総合指数は64.29ポイン ト(2.3%)安の2794.83。ニューヨーク証券取引所の騰落率は1対13。

円買いも進展

一方、外国為替市場では金融不安の高まりから、円キャリー取引(低金利 の円を調達して高金利の資産に投資する取引)の手じまいによる円買いが加速。 東京時間早朝では、ドル・円相場は1ドル=114円半ばまで円高傾向が進行し ている。1日の東京株式市場の通常取引終了時は115円30銭近辺だった。円高 の進行で、輸出企業は円安による収益押し上げ期待も後退する見込み。

石油関連や化学も軟調の公算

1日のニューヨーク原油先物相場は前日比1.04ドル(1.10%)安の1バレ ル=93.49ドルと反落。ドルがユーロに対して反発し、代替投資としての原油 の魅力が薄れた。さらに1日の米国では大手石油会社エクソンモービルの7- 9月決算で1株利益が1.70ドルと、ブルームバーグ・ニュースがまとめたアナ リストの予想平均1.74ドルを下回った。「エクソンは急激な原油高によって販 売価格へ転嫁しきれなくなっており、日本企業も同じように連想される」(大 和住銀の門司氏)。マージン悪化懸念で石油株や化学株にも売りが優勢となる 公算。

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