米国債:2年債利回り19bp急低下-米銀住宅ローン損失懸念が再燃

米国債相場は反発。2年債は今年に入り2 番目の上げを記録した。エクイティアナリストが米シティグループとバンク・ オブ・アメリカ(BOA)の株式投資判断を引き下げたことから、株式相場が 下落し、国債の需要が高まった。

前日の債券は下落。投資家が利下げ後の連邦公開市場委員会(FOMC) の声明内容から年内は追加利下げはないと受け止めたことが背景だった。この 日は前日の下げから一転、上昇した。米大手銀行2行は、住宅ローンの返済滞 納が増加し、資産の評価損を計上するとの見方を背景に投資判断を引き下げら れた。

ハートフォード・インベスト・マネジメントの国債ポートフォリオマネジ ャーのジョン・ヘンドリクス氏は、「ある種のシステミックリスクが見受けら れるような場合には、FOMCは利下げしてしまうだろうと市場関係者は確信 している」と語った。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後4時12 分現在、2年債利回りは前日比19ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイン ト)下げて3.76%。2年債価格(表面利率3.625%、2009年10月償還)は 3/8上げて99 3/4となった。

フェデラルファンド(FF)金利先物市場動向によると、12月11日の次 回FOMCで0.25ポイントの利下げが実施される確率は60%と、前日の42% から上昇した。一方、金利据え置きを見込む確率は58%から40%に低下した。

10年債利回りは13bp下げ4.34%。ほぼ2年ぶりの大幅な低下幅だった。 10年債の価格(表面利率4.75%、2017年8月償還)は1 1/32上げて103 7/32だった。

2年債と10年債の利回り格差は、4日ぶりに拡大して57bp。前日は52 bpだった。利回り格差は先月、過去2年間で最大の64bpまで拡大した。

投資判断引き下げ

CIBCワールド・マーケッツとモルガン・スタンレーはシティグループ とBOAの投資判断を引き下げた。これを手掛かりに銀行やその他金融株が売 られ、S&P500種株価指数が下落した。

クレディ・スイス・グループは2007年7-9月(第3四半期)決算で、 債券やレバレッジド・ローンで19億ドルの評価損を計上した。

リスク回避の兆候が示されるなか、3カ月物LIBOR(ロンドン銀行間 取引金利)と米3カ月物国債利回りとの格差は107bpと、前日の98bpから 拡大した。

PCEコア価格指数、ISM指数

この日午前に発表された9月の米個人消費支出(PCE)の内容も債券に とっては好材料だった。FOMCが注目するインフレ指数である食品とエネル ギーを除くPCEコア価格指数は9月に前年同月比1.8%上昇となり、前月と 同じ伸びだった。FOMCは2008年の同指数の伸びは1.75-2%上昇と予想 している。

米供給管理協会(ISM)が発表した10月の製造業景況指数は50.9(前 月52)に低下。3月以来の最低になった。ブルームバーグ・ニュースがまとめ たエコノミスト予想中央値(51.5)も下回った。同景況指数で50は景気の拡 大と縮小の境目を示す。

FOMCは前日、FF金利誘導目標を0.25ポイント引き下げて、4.5%に 設定した。

利下げ後に発表した声明でFOMCは、「9月に委員会が取った措置と合 わせ、今回の措置は金融市場の波乱が景気全般に与えうる悪影響の一部を抑止 し、経済が長期的に緩やかに成長するのを促すのが目的」と表明した。

米連邦準備制度の公開市場操作(オペ)を担当するニューヨーク連銀は1 日、レポ(売り戻し条件付き買いオペ)を通じ、総額410億ドルを金融システ ムに供給した。

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