ヤマダ電社長:ベスト電株を4割超に買い増しへ-資本の論理強調(3)

家電量販店最大手のヤマダ電機の山田昇社長 は1日、都内での会見で、ベスト電器との関係を深めるため、株式を4割超まで 買い増す考えを明らかにした。ベスト電をめぐってビックカメラとの争いが展開 されているが、ヤマダ電が大幅な株式買い増し目標を表明したことで、家電量販 店同士の競争はさらに激しさを増していきそうだ。

ベスト電と同じく大手家電量販店のビックカメラが9月に資本・業務提携を 発表、ビックカメラはベスト電株式を9.33%保有し、筆頭株主になった。これに 反発したヤマダ電側がベスト電との関係強化を目指して20%程度まで買い増しす る意向を表明したばかり。山田社長はこの日、「われわれは資本の論理に従って 投資家と相談して動く」と強調、株式買い増しに強い意欲を示した。

4割ルールを意識

ヤマダ電が保有しているベスト電株の比率は9月25日現在で7.71%。これを 大幅に拡大することになるが、4割超の水準を目指すのは業界に40%ルールと呼 ばれるがあるため。同社によると、販売数量の規模によってメーカーからの仕入 価格の安さが決まり、40%超の出資関係があれば、同じグループとみなされると いう。山田社長は「業界には4割ルールがあり、それに従って行動していく」と 述べた。業界の慣行に従ってベスト電を実質的にグループ化するのが狙いとみら れる。

山田社長は一方で、「ベスト電器とビックカメラの提携結果を当面は見守る。 ベスト電器の経営には口をはさむつもりはない」とも語った。しかし、提携がう まくいかない場合には、経営にまで踏み込むとの考えも示し、さらに、「われわ れと提携したほうがメリットは大きく、企業価値の向上に寄与する」との自信を 示した。ベスト電器の魅力について同社長はフランチャイズ展開のノウハウと海 外事業展開などを挙げた。

TOBなどの必要性も

クレディ・スイス証券の村田大郎アナリストは、4割超までの買い増しにつ いて「実際にその水準まで買い増すためには、可能性としてTOB(株式公開買 付け)か株式を保有する金融機関などから相対で取引することなどが必要とな る」との見解を示した。

また今後、他の家電量販点の株式を買い進む可能性については、基本的には 毎年自力の新規出店などで3000億円程度の売上高増を上積みできるとし、「現時 点ではベスト電器以外の家電量販店の株式を買い進む考えはない」と明言した。

ヤマダ電の株価終値は前日比290円(2.5%)高の1万2090円、ベスト電は 同6円(0.7%)高の841円、ビックカメラは同2300円(3.2%)高の7万5200 円。

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