ドコモ:巻き返しへ携帯端末23機種-国際接続や通信速度に力点(3)

携帯電話国内最大手NTTドコモは1日、 秋冬向け端末23機種を26日から順次発売すると発表した。契約獲得で2位の KDDIや3番手のソフトバンクモバイルに押されているが、新機種では国際 ローミング(相互接続)やデータ通信速度などに力点を置き、巻き返しを狙う。 今回のモデル以降は、端末と通信代の請求方式が違う新料金体系も導入する。 残り2社は11月中旬以降の秋冬モデル投入を発表済み。

上位の「905iシリーズ」10機種のうち6機種では、世界で最も浸透し ている通信方式GSMと併用できるローミング機能、「3.5世代」と呼ばれ る高速通信、地上波デジタルの「ワンセグ放送」受信などをすべて搭載。新機 種発売に合わせ、従来の音楽に加え、アニメなどの動画も自動配信するサービ スを開始する。中位の「705iシリーズ」13機種では薄さや防水機能などを 拡充して多様性を出した。

ドコモは従来、上位機種と中位機種の発売時期が違うため、発表時期をず らしてきた。今回も905iの大半は年内発売予定だが、705i投入はすべ て年明け以降だ。会見した辻村清行取締役は同時発表の理由について、新料金 体系導入で「買い方が変わるので、顧客には幅広いバリエーションを理解して もらったうえで選んでほしいため」と語った。

広報担当者の古田真紀子氏によると、ドコモとしての想定価格は905i シリーズで「冬場には8400円割引キャンペーンを行うため、5万円前後」。 しかし、価格を決めるのはあくまで販売代理店なのに加え、ドコモは新体系移 行で端末代金を分割払いする割賦販売を導入するため、この価格で買う顧客が いるかは不明だ。

「1人負け」への危機感

電気通信事業者協会の統計によると、9月末の国内携帯電話契約数は9381 万件と新規の獲得余地は限られてきており、各社とも2台目需要や法人市場の 開拓などが課題。9月末のシェアはドコモ53.4%、KDDI29.4%、ソフトバ ンク17.2%。

この中で、ソフトバンクは低料金プランの人気や端末割賦販売による解約 防止効果により、5月から月間純増数でトップ。KDDIも通話性能の良さや 音楽機能先行で好調を維持しており、ドコモの「1人負け」が続いている。

辻村取締役は会見で、現状に「非常に強い危機感を持っている」と言明。 ただ、「魅力的な端末」だけでなく、販売形態や通信のカバー範囲などでポイ ントを稼がなければ「苦境からは抜け出せない」と語り、最大手としての総合 力を生かしてばん回を図る意向を示した。

高画質、人気キャラ

KDDIは10月に発表した秋冬モデル9機種中のうち4モデルで、液晶 よりも高精細な有機EL(電界発光)パネルをメーン画面に使用。ワンセグ放 送の浸透が背景。もともと強かった音楽機能でも、ソニーの音楽機器との楽曲 データ共有を可能にしてリードを保つ構え。

ソフトバンクも、アニメの人気キャラクターをあしらった製品や高級感の ある薄型タイプ、初の有機EL携帯など多様な10機種を投入。新モデル発売 に併せてパソコン経由の音楽配信も開始し、選択可能な楽曲数を「KDDIで は75万曲だが、こちらは450万曲」(孫正義社長)として追撃する方針だ。

ドコモの株価終値は、前日比2000円(1.2%)高の16万8000円。

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