10月ユーロ圏消費者物価指数:前年比2.6%上昇-2年ぶり高水準

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタッ ト)が31日発表した10月のユーロ圏消費者物価指数(速報値)は前年同月比

2.6%上昇と、前月の2.1%上昇から予想以上に加速。一方、10月のユーロ圏景 況感指数は低下し、欧州中央銀行(ECB)の追加利上げに対する判断は一段と 難しくなった。

10月のユーロ圏インフレ率は2年ぶりの高い水準となり、ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト38人の調査中央値の2.3%を上回った。 10月のユーロ圏景況感指数は105.9と、前月の106.9(改定値)から低下した。

1月中旬以来80%上昇した原油価格がインフレを高進させている。ECB は、2%を若干下回る水準をインフレ率の目安としている。ECBはインフレ率 とともに、米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題の影響の度 合いも見極めようとしている。米サブプライム問題に端を発し、借り入れコスト は世界的に上昇し、経済成長の減速が懸念されている。

ベアー・スターンズの欧州担当チーフエコノミスト、デービッド・ブラウン 氏(ロンドン在勤)は、「ECB当局内が、短期的なインフレリスクを懸念する タカ派と、長期的な経済成長への構造的リスクの方を重視する反対派に大きく分 裂している」と指摘。「ECBが恐らく当分の間利上げを見送ることで、この分 裂は自然に解消されるだろう」と予想した。

ユーロ圏景況感指数は、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト 調査では106.5への低下が見込まれていた。

原油価格

原油価格は29日、1バレル=93.80ドルと、最高値を更新した。失業率の 低下により所得の伸び加速が懸念されるなか、こうした原油高と食品の急騰が相 まってインフレを悪化させている。

9月のユーロ圏の失業率は7.3%と、1993年のデータ集計開始以来の低水準 となった。8月は7.4%(改定値)だった。

ユーロが対ドルで最高値を更新していることで、欧州の輸出競争力は相対的 に低下している。また米住宅市場問題の影響で、借り入れコストは上昇。先週発 表された統計によれば、10月のユーロ圏製造業の伸び率は2年ぶりの低水準と なった。

欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのウェーバー独連銀総裁は30 日、インフレは「優に08年まで」高止まりすると述べた上で、ECBは「中期 的な物価安定性の維持のために必要なこと」を実施すると語った。

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