松下電産が4連騰、第2四半期は営業最高益-HSBC買い判断(2)

松下電器産業の株価が4日続伸、前日比 80円(3.8%)高の2190円まで買われている。30日に発表した第2四半期 (2007年7-9月)の連結業績(米国会計基準)で、薄型テレビやデジタルカ メラなどの販売好調によって売上高と営業利益が過去最高を記録、これを素直 に好感した形だ。

HSBC証券のアナリスト、カルロス・ディマス氏は30日、決算の結果 を評価し、松下電産の投資判断を「中立」から「オーバーウエート」へと引き 上げた。目標株価は2600円に据え置き。

第2四半期の売上高は同1%増の2兆2858億円、営業利益は同3%増の 1461億円だった。価格低下や原材料高騰による減益要因を合理化努力や円安効 果でカバーしたうえで、売上増の効果により営業増益を達成した構図。米国市 場では苦戦したが、製品別に見て海外でバランス良く販売を伸ばした。

世界首位のシェアを持つプラズマテレビの売り上げが同15%増の1467億 円となったほか、液晶テレビも29%増の629億円、携帯電話は49%増の773 億円、デジタルカメラも27%増の656億円とそれぞれ大きく伸びた。エアコン や冷蔵庫も好調だった。

HSBC証のディマス氏は30日付のリポート(英文)で、第1四半期に 前年割れしていたプラズマテレビ販売が第2四半期に復調した点などを評価。 北米市場での販売建て直しは課題ではあるものの、「堅調な上半期業績は、下 半期のダウンサイドリスクへのクッションになり、株価には支援要因となろ う」と指摘した。

上半期は「良好」

上半期の売上高は4兆5253億円、営業利益は2200億円。ドイツ証券の中 根康夫アナリストは30日付の英文リポートで、営業利益が同証予想の2050億 円、松下側見込みの1870億円を越え、上半期は「良好な結果」だったと評価 した。その上で、今後のリスク要因として為替相場や薄型テレビ市場の動向に 加え、リチウムイオン電池関連の問題を挙げた。

リチウム電池をめぐっては8月、携帯電話世界最大手のフィンランドのノ キア向け電池で全世界4400万個を対象とする不具合が発覚、回収費用の全額 100-200億円は松下側が全額負担する。第2四半期では前年同期に計上した株 式売却益273億円が抜け落ちた反動に加え、額は非公表ながら電池回収の負担 も織り込み、純利益が同17%減となっていた。

9月末には電池製造部門である松下電池工業の本社工場(大阪府守口市) での大規模火災でリチウム電池の生産設備が被災。他の2工場で代替生産に努 めたものの追いつかず、デジタルカメラ大手のペンタックスが、予定していた 電池を調達できず被害を受けたとして、松下への損害賠償訴訟を検討している。

今期(08年3月期)の業績予想は据え置き。純利益見通しは前期比13% 増の2460億円、売上高見通しは同3.6%減の8兆7800億円。営業利益見込み は同3.8%減の4770億円。通期の想定為替レートは1ドル=110円、1ユーロ =143円と保守的に見ている。

松下電産は1月に発表した中期経営計画で、09年度の売上高を前期比 9.8 %増の10兆円、ROE(株主資本利益率)10%以上、売上高営業利益率 8% 達成を掲げている。前期実績5.0%だった営業利益率は、9月中間期で4.9%。 うち第2四半期では6.4%となっている。