ニチアス:不正に認定取得した住宅用製品を10万棟分納入(2)

建材や耐火関連材製造大手のニチアスは30 日、耐火性能について国の認定を不正な方法で取得していた同社の住宅用製品を 住宅メーカーに10万棟分納入していたと発表した。それに伴う売り上げは約60 億円に上る。社内調査の過程で明らかになったとしている。

不正な方法で認定を受けたのは、住宅用軒裏天井と耐火間仕切壁の一部製品。 そのうち、耐火時間が45分から60分の軒裏天井材が約4万棟分、30分のものが 約6万棟分。ほかに石膏ボードなどでできた耐火間仕切壁が約750件ある。2001 年11月から05年8月にかけて認定を受けていた。同社はこれらの製品を旭化成 など9社に納入していた。

認定は、延焼防止を目的とした耐火性能に関するもので、国土交通省が行う。 ニチアスは同省への認定試験の申請項目に、屋根部分の材料の含水率を5%未満 としていたが、実際の試験では10-30%の材料を使用して燃えにくくし、耐火時 間を伸ばしていたという。

同社は社内調査で、昨年10月に不正取得の事実が判明したが、国土交通省に は今月17日に報告した。ニチアスの川島吉一社長は同日、国土交通省内で会見し、 国への報告までに約1年の時間が費やしたことについて、「顧客第一で対応策を 立案するための時間だった。隠ぺいの認識はない」と述べた。

同社と約4万棟の軒裏天井材を契約していた旭化成の蛭田史郎社長も同日、 会見し「顧客第一に対応する。改修工事を準備ができ次第、始める。建て替えの 必要はない」と語った。費用はニチアスに請求するが、「補償などについては、 これからニチアスと話を進める」としている。またニチアスへの法的対応は「弁 護士と相談する」と述べた。

ニチアスの株価終値は前日比35円(3.4%)高の1071円、旭化成は同24円 (2.7%)高の918円。