日本株は輸出中心に小幅安に、米景気とFOMC待ち-決算支え(2)

月末を迎えた東京株式相場は、小幅安の見 通し。トヨタ自動車などの世界景気の動向に影響を受けやすい輸出関連株中心に 売り優勢となりそうだ。30日に発表された消費者信頼感指数や住宅価格の落ち 込みを受け、米国景気の先行き不透明感が再び広がっている上、米連邦公開市場 委員会(FOMC)の結果を見極めたいとして、積極的な取引が見送られる。一 方、前日に好決算を発表した松下電器産業などが相場を支える見通し。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物12月物の30日清算値は1万 6645円で、大阪証券取引所の終値(1万6670円)に比べて25円安だった。取 引開始直後はCMEの終値にさや寄せして小安く始まる可能性が高い。

日興コーディアル証券エクイティ部の西広市部長は、「きょうはもみ合いだ ろう。FOMCを控えて見極めムードが広がる可能性が高い」と予想。今週は米 国で雇用統計などの経済指標の発表もあり、「注目しなくてはいけないイベント や経済指標が非常に多い」と指摘している。

米消費者信頼感やケース・シラーが低下

米景気の減速懸念が再燃している。前日30日の米国市場では、米国景気の 鈍化傾向を示す経済指標が相次いで発表された。米民間調査機関のコンファレン ス・ボードが発表した10月の米消費者信頼感指数は95.6と、前月の改定値

99.5(速報値は99.8)から低下。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予 想中央値(99.0)も下回った。また、8月のスタンダード・アンド・プアーズ (S&P)/ケース・シラー住宅価格指数(全米20都市)は前年同月比で

4.4%低下と、2001年の調査開始以来で最大の低下幅を記録した。

米株式相場では、低調な業績見通しをしたプロクター・アンド・ギャンブル (P&G)などを中心に売りが先行。米主要株価指数は、S&P500種株価指数 は前日比9.96ポイント(0.7%)安の1531.02。ダウ工業株30種平均は77.79 ドル(0.6%)安の13792.47ドル。ナスダック総合指数は0.73ポイント安の

2816.71となった。

バンク・オブ・ニューヨークが集計している日本企業ADR指数は同0.1% 安の110.81となっており、この日の東京株式相場は前日の米国の流れを引き継 ぎそうだ。米国で30-31日の日程で開催されている米連邦公開市場委員会(F OMC)で米連邦準備制度理事会(FRB)は政策金利であるフェデラルファン ド(FF)金利の誘導目標を引き下げるとの観測は強いものの、結果を控えて様 子見ムードも広がる可能性が高い。

こうした中、前日に軟調な決算を発表した銘柄が売られそうだ。火力発電用 の燃料費の増加などで今期(08年3月期)の連結純利益が前年同期比25%減の 1110億円(従来予想1170億円)にとどまる見通しとなった関西電力や、チーズ などの原材料の高騰で今期(08年3月期)の連結営業利益予想を119億円から 100億円に引き下げた森永乳業などが軟調に推移する見通し。

国内の好決算銘柄が支え

半面、好決算を発表した銘柄が相場を支えそうだ。松下電器産業が上昇する 可能性が高い。同社の前日の米ADRは日本株市場の終値比2.4%高となった。 同社の第2四半期(07年7-9月)の連結営業利益は前年同期比3%増の1461 億円で、会社側の見通しを若干上回った。プラズマテレビや液晶テレビ、デジタ ルカメラなどが好調だった。

このほか、液晶材料などが好調に推移し、四半期(07年7-9月)の連結 営業利益が前年同期比39%増となった富士フイルムホールディングスのほか、 中国などでインフラ投資が活況を呈して通期(08年3月期)の業績予想を上方 修正したコマツ、プリンタなどの販売好調を背景に、07年9月中間期の連結営 業利益が前年同期比7.4%増となった京セラなどが堅調に推移しそうだ。

日銀政策決定会合

この日は、日本銀行の金融政策決定会合が終了する。日興コーデ証の西氏は、 「利上げは見送られるだろうが、『経済・物価の展望(展望リポート)』や福井 総裁の定例記者会見での発言内容を確認したい」と話している。今後の利上げ時 期を見極める上で、日銀の金融情勢や景気動向に対する認識を確認したいという。