10月30日の海外株式・債券・為替市場(2)

(米国市場を更新します)

○米国株:3日ぶりに反落。プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が示し た収益見通しがアナリスト予想を下回ったことを受け、景気失速懸念から売りが 優勢になった。消費者信頼感指数が2005年以来の低水準となったことや住宅価 格の下落も売りを誘った。

原油先物相場が前日の最高値から反落したことを嫌気し、エクソンモービ ルやシェブロン、コノコフィリップスなどが下落。業種別S&P500種株価指 数で「エネルギー」は6日ぶりに反落した。P&Gは2月以来の大幅安。米連 邦公開市場委員会(FOMC)の政策決定を31日に控え、シティグループな ど金融株も下げた。

S&P500種株価指数は前日比9.96ポイント(0.7%)下落の

1531.02となった。ダウ工業株30種平均は77.79ドル(0.6%)安い

13792.47ドル。ナスダック総合指数は0.73ポイント下げて2816.71で終 了した。ニューヨーク証券取引所の騰落率は3対5となった。

ヘスター・キャピタル・マネジメントのクレーグ・へスター最高経営責任 者(CEO)は「経済成長は減速しており、その主因は住宅市場だ。景気が急 降下するようなら、企業収益にもリスクが出てくる」と指摘した。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した10月の米消費者信 頼感指数は95.6と、前月の改定値99.5(速報値は99.8)から低下。ブルー ムバーグがまとめたエコノミストの予想中央値は99.0だった。8月のスタン ダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数(全米20 都市)は前年同月比で4.4%低下と、2001年の調査開始以来で最大の低下幅 を記録した。

米国株は世界のほかの株価が下落した流れを引き継いだ面もある。ダウ欧 州株価指数は4日ぶりに反落し、前日比0.4%安。日本や韓国、インドの株価 もそれぞれ下げた。

31日のFOMCを受け、相場の値動きが荒くなるとの見方が強まり、株価 の予想変動率の指標であるシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティ リティ指数(VIX指数)が6%と、19日以来の大幅な上昇率となった。

P&G、エクソン

P&Gは4%安。米個人消費の減速と商品価格の高騰を背景に通期の収益 見通しがアナリスト予想を下回った。

S&P500種のエネルギー指数は3%安と、全10業種中で下落率が最も 大きかった。米ゴールドマン・サックス・グループが原油相場について「利益 確定に入る時期がきた」との見解を示したことをきっかけに原油価格が反落。 これを嫌気して売りが広がった。ゴールドマンは7月に95ドルまで上昇する との見通しを示していた。

メリル、USスチール

メリルリンチは下落。同社はスタンレー・オニール会長兼最高経営責任者 (CEO、56)の退任を発表した。7―9月期(第3四半期)決算が93年の 同社史上最大の赤字幅になったこと受け、事実上の更迭となった。後任は未定。

USスチールは7%安。7―9月期(第3四半期)決算は、純利益が2億 6900万ドル(1株当たり2.27ドル)と前年同期比35%の減少となった。米 住宅市場の低迷に加え、フォード・モーターなど自動車メーカーの生産減少を 受け、北米での鋼板需要が落ち込んだ。

米地域通信のクエスト・コミュニケーションズ・インターナショナルは14 %の急落。7-9月(第3四半期)決算は純利益と売上高がともにアナリスト 予想を下回った。インターネットサービスの加入者鈍化が背景。

業種別S&P500種で「素材」が2.2%安。金や銅など金属相場の下落が 売りを誘った。米フリーポート・マクモラン・カッパー・アンド・ゴールドが 安い。

ハイテク株の上昇

業種別S&P500種では「情報技術(IT)」が唯一上昇した。コンピュ ーター・グラフィックス用半導体メーカー大手のエヌビディアは3.7%高。ド イツ銀証券が8―10月期(第3四半期)決算が「強い」内容になるとの見通し を示したことが買いを誘った。シェアを拡大しているとの見方が強気見通しの 理由。

世界最大の歯磨き剤メーカー、米コルゲート・パルモリブも高い。7-9 月(第3四半期)決算が海外での売り上げ拡大とドル安が寄与し、増益だった ことが買い材料となった。

ゼネラル・モーターズ(GM)も上昇。リック・ワゴナーCEOは30日、 同社が米国以外での自動車販売を世界全体の販売台数の60%強に拡大させるな か、ドル安が収入を押し上げるとの見解を明らかにした。UBSは投資判断を 「売り」から「買い」へ引き上げた。

パイオニア・インベストメント・マネジメント(ボストン)で資産運用に 携わるジョン・キャリー氏は消費者信頼感の悪化について「短期的には懸念す る必要がある。消費者が住宅を担保に借り入れを増やしていることを考えれば、 住宅市場の悪影響が個人消費に波及しないわけがない」と述べた。

○米国債:2年債相場はほぼ変わらず。午前に発表された10月の消費者信頼感指 数の落ち込みが予想以上だったことから、市場では連邦公開市場委員会(FOM C)による利下げ観測が強まった。

米国債相場は一時、市場関係者がFOMCは利下げを実施しない可能性があ るとの見方から下落、利回りがここ1週間での最高を記録する場面があった。

モルガン・スタンレーの米国金利ストラテジー部門責任者、ジェームズ・キ ャロン氏は、「利下げは今後の景気の弱さを表す兆候だ。その結果、利回りが低 下し、市場参加者の間では、FOMCがさらに数回にわたり追加利下げを実施す るとの観測が広がるだろう」と話した。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後4時8 分現在、2年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイン ト)未満上げて3.81%。2年債価格(表面利率3.625%、2009年10月償還) は1/32未満下げて99 21/32となった。一時2年債利回りは3.84%まで上昇 し

た。10年債利回りは4.38%で変わらず。

消費者信頼感指数

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが30日に発表した10月の米消 費者信頼感指数は95.6と、前月の改定値99.5(速報値は99.8)から低下。 2005年10月以来の最低水準となった。ブルームバーグがまとめたエコノミス トの予想中央値は99.0だった。住宅価格下落や燃料高騰、雇用見通しの悪化 などに対する懸念が背景だった。

金利先物市場動向によると、31日のFOMCの会合でフェデラルファンド (FF)金利誘導目標が0.25ポイント引き下げられる確率は94%と前日の 98%から低下した。また4.75%で据え置きの確率は6%と、前日の2%から上 昇した。

30日付の米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると市場は

0.25ポイント利下げを確信しているが、当局者はまだ、0.25ポイント利下げ と据え置きの間で心を決めてはいない。また0.5ポイント利下げを真剣に検討 する可能性は低いと報じた。

資産運用会社セージ・アドバイザリー・サービシズのパートナー、マー ク・マックィーン氏は、「市場はFOMCの31日の発表に神経質になってい る。0.25ポイントの利下げの可能性が言われているが、一方では金利据え置き の見方もある」と語る。

住宅市場の落ち込みまだ続く

2年債利回りは先週、2005年9月以来の低水準となる3.69%を記録、住 宅市場の悪化がリセッションを招く可能性に債券が買われた。10月15日の同 利回りは4.20%を超えていた。

8月のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅 価格指数(全米20都市)は前年同月比で4.4%低下と、2001年の調査開始以 来で最大の低下幅を記録した。同指数はこれで8カ月連続での前年同月比マイ ナス。

ポールソン米財務長官は訪問中のインド・ニューデリーで講演し、住宅市 場の落ち込みは終わりを迎えていないと述べた。

○NY外為:ドルがユーロに対して最安値に下落。米消費者信頼感指数が2年ぶ りの水準に低下したことがドル売りを誘った。

ドルはポンドに対しても大きく下げ、26年ぶりの安値。消費者信頼感指数の 低下を受けて市場では、連邦公開市場委員会(FOMC)が景気浮揚のため、0.25 ポイントの利下げを実施するとの観測が広がった。

マン・グローバル・リサーチの上席通貨アナリスト、マイケル・マルピード 氏(シカゴ)は、「消費者信頼感指数は利下げ観測を裏付ける材料に新たに加わ った」と述べ、「これを受けてドルへの売りが出た」と付け加えた。

ニューヨーク時間午後4時8分現在、ドルは1ユーロ=1.4433ドル。一時 は1999年1月のユーロ発足以来の最安値となる同1.4441ドルまで売り込まれ た。これまでの最安値は前日に記録していた。ドルの対ポンド相場は一時は

2.0704ドルまで下げ、1981年5月以来の安値を記録した。ドルは対円ではほ ぼ変わらずの1ドル=114円72銭。前日は114円66銭だった。

ICE先物取引所(ニューヨーク)で取引されるドル・インデックスは

76.719まで低下。同インデックスが始まった1973年以来の最低を記録した。 連邦準備制度理事会(FRB)のドル貿易加重平均指数は前日、同指数が開始さ れた1971年以来最低の72.87に下げた。

消費者信頼感指数

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した10月の米消費者信頼 感指数は95.6と、前月の改定値99.5(速報値は99.8)から低下。ブルームバ ーグがまとめたエコノミストの予想中央値は99.0だった。ドルはカナダ・ドル に対して1カナダ・ドル=1.0511米ドルまで下げ、1960年以来の安値を付け た。

8月のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価 格指数(全米20都市)は前年同月比で4.4%低下と、2001年の調査開始以来で 最大の低下幅を記録した。同指数はこれで8カ月連続での前年同月比マイナス。

FOMCは9月18日の前回会合で、0.5ポイントの利下げを実施。サブプ ライム(信用力の低い借り手向け)ローンの破たんに端を発する市場の動揺に対 応し、2003年以来初めての利下げに踏み切った。ドルはこれ以降、主要16通貨 すべてに対して値下がりし、対ユーロでは3%下げている。

シカゴ商品取引所(CBOT)で取引される金利先物相場は0.25ポイント 利下げの確率を94%とする市場の見方を反映している。

FOMC

モルガン・アセット・マネジメント(アラバマ州バーミングハム)で300億 ドルの資産運用に携わるウォルター・ヘルウィグ氏は、「金利が下がればドルも 下がるとの考え方がある」と述べ、「米国経済の先行きはかつてほど魅力的では なくなった。FOMCは利下げを続けなくてはならない」と付け加えた。

債券ファンド最大手、米パシフィック・インベストメント・マネジメント(P IMCO)の投資責任者ビル・グロス氏は29日に同社ウェブサイトに掲載した リポートで、米金融当局はリセッション(景気後退)回避のためフェデラルファ ンド(FF)金利の誘導目標を現行の4.75%から3.5%まで引き下げるとの予 想を示した。

ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値では、7-9月(第3 四半期)の米国内総生産(GDP)伸び率は年率3.1%。前期の3.8%から成長 が鈍化すると予想されている。第3四半期GDP統計はニューヨーク時間31日 の午前8時半に発表される。

ドルは早朝、対ユーロで1.4374ドルまで上昇する場面もあった。ウォール ストリート・ジャーナル(WSJ)でFOMCが利下げを見送る可能性があると 報じられたことが、ドルのショート(売り持ち)ポジション見直しを促した。

RBSグリニッチ・キャピタル・マーケッツ(コネティカット州グリニッチ) の国際通貨戦略責任者、アラン・ラスキン氏は、利下げについて「決まったわけ ではない」と述べ、「ショートポジションを手じまう動きに、ドルは押し上げら れた」と付け加えた。

円は対ユーロ、対ポンドで下落。日銀が31日の定例政策会合で金利を据え 置くとの見方から、低金利の円で借りた資金を高利回り資産に投じるキャリー取 引が活発になった。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト45人の調査では、全員 が日銀の金利据え置きを予想している。円は対ユーロで1ユーロ=165円49銭。 前日の同165円38銭から下げた。

○英国債:相場は下落。10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1bp =0.01ポイント)上昇の4.88%となった。

イングランド銀行が6年ぶりの高い水準にある政策金利を据え置く一方で、 米金融当局は31日に利下げするとの観測が広がった。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロンの為替ストラテジスト、ニール・メラ ー氏(ロンドン在勤)は、「市場の見方によれば、米当局は利下げを継続する半 面、ユーロ圏と英国の見通しは不透明だ」と語った。

ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト37人を対象にした調査では、英 中銀は11月7、8日に開かれる金融政策委員会(MPC)で政策金利を据え置 くと見込まれている。

○欧州債:10年国債相場は下落。この日発表された10月のドイツ失業率が低下 したことを受けて、欧州中央銀行(ECB)は政策金利を引き上げるとの観測が 広がった。

ドイツ連邦雇用庁(FLO)が発表した10月の雇用統計によると、失業率 (季節調整済み)は8.7%と、14年ぶりの低水準となった。また失業者数(季 節調整済み)は前月比で4万人減少し366万人となった。ブルームバーグ・ニュ ースがまとめたエコノミスト37人の調査中央値では、3万人減と見込まれてい た。

RIAキャピタル・マーケッツ(エディンバラ)の債券ストラテジスト、ニ ック・スタメンコビック氏は、「インフレ率は依然として高水準で、これを理由 に、ECBのタカ派は警戒を続けるだろう。相場の上昇余地は限定的だ」と指摘 する。

ドイツ10年国債の利回りはロンドン時間午後4時25分現在、前日比1ベー シスポイント(bp、1bp=0.01ポイント)上昇し、4.18%となった。同国債(2017 年7月償還、表面利率4.25%)の価格は0.13ポイント下落し100.49となっ た。またドイツ2年国債の利回りは前日と変わらない3.95%だった。

--*ニューヨーク・ニューズルーム   (1)(212) 893-3007

種類別ニュース: 為替 NI FRX 、 NI JFRX、 NI FX NI KAWASE 経済 NI ECO 、 NI JNECO 、 NI JEALL 中央銀行 NI CEN 、 NI JCEN EMU(欧州経済通貨同盟) NI EMU 英国債 NI GLT 債券 NI BON 国債 NI GBN   欧州国債 NI EUB マネーマーケット NI MMK 英国経済 NI UKECO 米国債 NI USB 米国株 NI USS 株式 NI STK 米国預託証券(ADR) NI ADR ミューチュアル・ファンド NI FND 欧州国債 NI EUB 独債券 NI BND 仏債券 NI OAT 英国債 NI GLT 伊国債 NI BTP スペイン国債 NI SMB ベルギー国債 NI BBB オランダ国債 NI NAB 金融市場 NI JMALL 海外市況 NI TOPJF トップニュース NI TOP、 NI TOPJ 海外トップニュース NI TOPKAIGAI