米銀行・金融会社:連邦住宅貸付銀行から資金調達-ABCP金利上昇で

米国では市場での短期資金調達から締め出 された銀行や金融会社が、1930年代の大恐慌時代に創設された政府の貸し出し プログラムに救いの手を求めている。

資産担保コマーシャルペーパー(ABCP)の金利が5.6%にまで上昇する なか、カントリーワイド・ファイナンシャルやワシントン・ミューチュアル、 ハドソン・シティー・バンコープなど数百の銀行や金融会社が、連邦住宅貸付 銀行(FHLB)12行から8、9月に借り入れた資金は過去最高の1630億ドル (約18兆6600億円)に達した。

FHLBは約4.9%で貸し付けすることができ、借り手の民間銀行にとって は年間およそ10億ドルの利払い節約となった。

FHLBは、突然の需要に対応するため、8、9月の2カ月間に短期債1430 億ドルを発行。これにより、債務残高は21%増の1兆1500億ドルと過去最大と なった。そのほぼ半分が2009年前に償還日を迎えることから、納税者の負担と なる可能性も大きくなっている。

ワシントンにあるシンクタンク、アメリカン・エンタープライズ・インス ティチュートの研究員、ピーター・ウォリソン氏によれば、政府は「FHLB を通じて必要のない多くのリスクを取っている」。1981-85年に米財務省で顧 問を務めた同氏は、FHLBが本来は連邦準備制度の役割である最後の貸し手 となることで、納税者に対するリスクを高めていると指摘する。

FHLBは1932年に住宅ローンを促すため、当時のフーバー大統領により 設立された。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)もムー ディーズ・インベスターズ・サービスも政府系ということを理由に、FHLB に「AAA」と最上級の格付けを付与している。