エーザイ株が一段安、パーキンソン病薬の新薬申請時期が先送り(2)

医薬品国内4位、エーザイの株価が午後 の取引で一段安。新しいタイプのパーキンソン病治療薬の新薬承認申請時期が 約1年程度、先送りされる見通しとなり、これを嫌気した売り注文が増えた。

終値は前日比160円(3.1%)安の4960円で、今年9月12日以来の5000 円割れとなった。この日の値動きをみると、午後1時30分の中間決算発表ま では始値の5050円を挟んで堅調な動きをみせていたが、午後1時30分から午 後2時30分までの約1時間で全体の43%に相当する135万株が約定、一時は

4.7%安の4880円まで売り込まれた。

欧米で実施していた臨床試験第3相(フェーズ3)のうち、1本の試験デ ータが会社側の想定に反し、プラセボ(薬理効果のない儀薬)との比較で優位 性を示せなかったという。会社側は今後、ほかの試験などでパーキンソン病に 対する有用性を示す方針で、当初は2007年度(2008年3月)末に計画してい た新薬申請時期を2008年度第4四半期(09年1―3月)に1年程度遅らせる。

今回、プラセボとの比較で明確な有意差が出せなかったのは、「301」と 名付けられた試験で、他のパーキンソン治療薬(レボドパ)を使用する特発性 パーキンソン病患者を対象に、30週間にわたり、E2007(2ミリグラムと4ミ リグラム)を投与したもの。

レボドパの効果が不十分でパーキンソンの症状が出てしまう時間(オフタ イム)が短縮するかどうかを主要評価項目としていたが、E2007の投与を受け た患者とプラセボを処方された患者の間に有意な差が出なかったという。

「E2007」は、専門家の間でAMPA受容体拮抗剤と呼ばれる薬剤で、神 経細胞の破壊に関与するとみられる「グルタミン酸」の動きを阻害することで、 神経細胞を守ろうというもの。パーキンソン病のほかに、神経因性疼痛やてん かんなどの治療薬としても開発を進めている。

中間決算は会社予想上回る

半面、午後1時30分に公表された2007年9月中間連結決算は、純利益が 前年同期比21%増の394億円となり、事前の会社予想を12%上回った。上半 期の上振れを受けて、会社側は通期(2008年3月期)業績予想を増額修正。純 利益予想を750億円から785億円に11%引き上げたほか、1株利益(EPS) を275円52銭に変更した。

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