過熱する新興市場株-バブル崩壊、バルト3国から始まる可能性も

GAMで11億ドル規模の欧州株ヘッジファ ンドの運用に携わるジョン・ベネット氏は、新興国の株価は急激に上昇し過ぎ ていると述べ、そのなかで最初にバブルが破裂するのはバルト3国のリトアニ アとラトビア、エストニアだろうとの見方を示した。

ベネット氏は過去2カ月で、3カ国の株式相場に連動する上場投資信託を 空売りしてきた。ベネット氏はまた、アジア市場も崩壊する可能性があると言 う。中国株の指標のCSI300指数は今年3倍近くに上昇している。

ロンドンの本社から電話取材に応じたベネット氏は、「熱狂に包まれたかの ようだ」と述べ、「中国株はバブルであり、バルト3国でも過熱している。いず れは自らの重みでつぶれることになるだろう」と予想した。

ベネット氏のファンドは年初来のリターンが6.8%と、モルガン・スタン レー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)欧州指数の4.9%を上回 っている。同ファンドは1999年のスタート以来のリターンが142%と、MSC I欧州指数の29%の約5倍。同ファンドのリターンが暦年ベースでマイナスと なったのは1回だけで、2000年から3年間にわたるハイテク株の低迷時にもリ ターンはプラスだった。

MSCI新興市場指数の上昇は、MSCI世界指数に比べて4倍のペース。 ベネット氏は、こうした新興市場の上昇をけん引しているのは過度の低金利だ と指摘する。同氏は9月18日の米利下げ決定について、「米金融当局は解決策 として金融緩和に戻っている」と述べ、「それが世界中の動向を表している。米 金融当局が打ち出した金融緩和策という方向性は、これらの国が最も望まない ことだ」と指摘した。

ベネット氏は、リトアニアとラトビア、エストニアの政府は景気拡大によ るインフレ加速に対応し、通貨切り下げを余儀なくされかねないとみている。