債券先物が小幅高、入札良好や株安-日米政策決定控え動意薄(終了)

債券市場では先物相場が小幅高(利回りは 低下)。前日の米国市場で10年債相場が上昇した地合いを受けて、小高い水準 で始まり、その後も日経平均株価が反落したことや、2年債入札が良好な結果と なったことが支援材料となった。ただ30、31日の米連邦公開市場委員会(FO MC)、31日の日銀金融政策決定会合を控えて、慎重姿勢も強く、取引は低調 だった。

AIG投信投資顧問ポートフォリオマネジャーの横山英士氏は、「FOMC を控えて動いていない。市場では25ベーシスポイント(bp)の利下げが織り込 まれており、予想通りなら大きな動きはないだろう」と指摘。

そのうえで、「その後の展開は、株価の動向次第か。株価が上昇すれば、金 利も上向きだろう。株価が上昇しなければ、金利も現行水準でもみ合うとみてい る」と語った。

東京先物市場の中心限月12月物は、前日比2銭高の136円01銭で寄り付い た後は、若干値を消し、午前9時15分ごろに135円94銭の日中安値をつけた。 その後は、株価軟調や2年債入札結果を好感して、買い優勢となり、午後零時 46分ごろに136円16銭の日中高値まで値を上げた。結局、5銭高の136円4銭 で取引を終了した。

12月物の日中売買高は3兆7790億円となり、10月15日以来、約2週間ぶ りの低水準となった。

現物債市場で新発10年物の288回債利回りは、前日比1ベーシスポイント (bp)高い1.615%で始まった。その後は水準を切り下げ、午前9時38分ごろに 横ばいの1.605%まで低下した。午後は再び水準を切り上げ、2時28分ごろに

1.62%まで上昇。3時過ぎは1bp高い1.615%で推移している。

10年債入札を11月1日に控えており、「現物債では長いところが重い」 (東海東京証券債券ディーリング部長の有麻智之氏)という。

日経平均株価は反落。前日比47円7銭安の1万6651円1銭で取引を終了し た。

2年債入札は良好な結果

財務省が実施した表面利率0.8%の2年利付国債(262回債)の入札結果は、 最低落札価格が100円4銭0厘(最高利回り0.779%)となり、市場予測(100 円3銭5厘)を若干上回った。平均落札価格は100円4銭3厘(平均利回り

0.778%)。

最低と平均落札価格の差であるテールは3厘と、前回債の7厘から縮小した。 案分比率は55.4833%。応札倍率は3.68倍で前回債の3.45倍から上昇した。

みずほインベスターズ証券債券部マーケットアナリストの井上明彦氏は、2 年債入札結果について、「全く予想通りだ。市場では、オファーが強いとみてい る人が多かった。堅調な入札結果は、待機していた資金が流入してきた結果だ」 と述べた。

日本相互証券によると、この日入札された新発2年債(262回債)利回りは 業者間取引において0.785%で寄り付いた後、一時0.775%まで低下。午後3時 半前後は0.780%で推移している。

FOMC、日銀決定会合に注目

市場では、30、31日のFOMCでは25bpの追加利下げが織り込まれており、 31日の日銀金融政策決定会合では政策金利の据え置きが予想されている。

金利先物市場動向によると、今月31日のFOMCの会合ではフェデラルフ ァンド(FF)金利誘導目標が25bp引き下げられる確率は98%を示している。 50bp引き下げられる確率はゼロだった。

ただ、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)のグレッグ・イップ 氏は、同紙のウェブサイトに掲載した記事で、FOMCは31日に利下げをしな い可能性があると報じている。

同氏は、市場は25bp利下げを確信しているが、当局にとっては、利下げは 既定の方針ではないと書いている。また、50bpの利下げを「当局者らが真剣に 検討する可能性は低い」と付け加えた。

市場では、「25bpの利下げは妥当だと思う。もし利下げがなければ、短期 的に株価はネガティブに反応するだろう。ただ流動性懸念への対応はすでに行っ ている。利下げがないとなれば、先行き景気が強いとの見方となり、株価もいず れ上昇に向かうのではないか」(AIG投信投資顧問の横山氏)との声が聞かれ た。

日銀金融政策決定会合に関しては、ブルームバーグ・ニュース調査では、有 力日銀ウオッチャー15人全員が現状維持を予想。米サブプライム(信用力の低 い個人向け)住宅ローン問題の影響を見極めるには時間がかかるとの見方から、 年内の利上げ予想は2人と少数派にとどまり、利上げは来年1-3月との見方が 大勢(10人)を占めた。

日銀展望リポート(経済・物価情勢の展望)については、2007年度の実質 GDP成長率、全国消費者物価指数(CPI)コア指数の見通しがいずれも下方 修正されると予想されている。2008年度に関しては、前回から据え置きと下方 修正との予想があり、まちまちとなっている。

9月は消費増加も雇用情勢が悪化

朝方発表の9月の家計調査によると消費支出は、前年同月比では実質3.2% 増となった。ブルームバーグ調査の予想中央値は前比1.4%増だった。

一方、雇用情勢では9月の完全失業率が前月比0.2ポイント上昇の4.0%と なり、2カ月連続の悪化となった。また有効求人倍率は1.05倍となり前月 (1.06倍)から低下した。

9月分の指標を受けて、農林中金総合研究所主任研究員の南武志氏は、7- 9月期の実質国内総生産(GDP)1次速報値に関して、暫定的に前期比0.5% 上昇、年率1.8%上昇と予想、2四半期ぶりのプラス成長を見込んでいる。

(債券価格)                              前日比      利回り
長期国債先物12月物         136.04        +0.05       1.761%
売買高(億円)              37790
10年物288回債             100.72                  1.615(+0.010)

--共同取材:宋泰允 Editor:Yamanaka

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