米国株:続落、金融機関の損失拡大を警戒-AIG、メリルが安い(2

米国株式相場は続落。保険最大手アメ リカン・インターナショナル・グループ(AIG)や住宅ローンのカントリー ワイド・ファイナンシャル、証券のメリルリンチなどを中心に売られた。市場 参加者の間では、信用市場での取引に関連した金融機関の損失がさらに明らか になるとの懸念が強まっている。

AIGは今年8月以来の安値に落ち込んだ。同社が住宅ローンのデフォル トに関連した評価損を明らかにするとの観測が背景。カントリーワイドは4年 ぶりの安値。メリルはここ2日間の下落幅が2002年以来で最大だった。アナ リストらがメリルの抱えるサブプライム(信用力の低い個人向け)ローンに関 連の資産価値はさらに下落する可能性があると指摘した。

S&P500種株価指数は前日比1.48ポイント(0.1%)下げて1514.4 となった。ダウ工業株30種平均は3.33ドル(0.02%)安い13671.92ド ル。ナスダック総合指数は23.9ポイント(0.9%)低下して2750.86で終 了した。

ボストン・アドバイザーズで24億ドルの資産運用に携わるジェームズ・ ガウル氏は、「住宅危機がもたらす影響への懸念が再燃した。米経済が景気後 退に陥り、住宅市場は予想以上に悪化しているのではないかとの暗うつな不安 がある」と述べた。

ブルームバーグがまとめたデータによると、住宅市場の悪化に伴う関連証 券の評価損計上で、S&P500種に採用されている金融企業の7-9月期決算 は平均で22%の減益。産業別10指数のなかで最悪のパフォーマンスとなって いる。

午前に米商務省が発表した9月の製造業耐久財受注が、エコノミスト予想 に反して前月比で減少したほか、労働省が発表した週間失業保険申請件数も予 想を上回ったこともこの日の売り材料だった。

引け後に発表されたソフトウエア最大手のマイクロソフトの四半期業績が 市場予想を上回ったほか、業績見通しを上方修正したことから、同社の株価は 時間外取引で上昇した。これを材料に26日の市場は上昇する可能性がある。

金融株下落

AIGは3.2%安。カリスのエクイティトレーディング責任者、マイ ク・キャピタニ氏は、「市場ではAIGが大規模な評価損を計上するとの観測 がある。相場はすでに下落基調だが、この憶測でさらに下げた」と語った。A IGの広報担当者は市場の憶測にはコメントしないと述べた。

米金融専門局CNBCが関係者の話として、同憶測は真実ではないと報じ たことから、AIGを含め相場は一部、値を戻した。

カントリーワイドは2003年3月以来の安値。同社の株価は年初から 69%下落している。

メリルのここ2日間での下げ率は9.3%だった。ゴールドマン・サック ス・グループやUBS、ワコビア、サンフォード・C・バーンスティーンのア ナリストはメリルの投資判断を「買い」に相当する水準から「ホールド」へと 引き下げた。米CIBCワールド・マーケッツはメリルリンチが10-12月期 (第4四半期)決算でさらに40億ドル(約4571億円)の評価損を計上する 可能性があるとの見方を示した。

金融保証最大手のMBIAやS&L(貯蓄・貸付組合)最大手のワシン トン・ミューチュアルも売られた。

コムキャスト、イーライリリー

米ケーブルテレビ(CATV)最大手のコムキャストは過去5年で最大の 下げ。同社四半期業績が一部のアナリスト予想を下回った。

医薬品大手のイーライリリーも4年ぶりの大幅安。同社は抗血小板剤プラ スグレルの2件の臨床試験(治験)を中断したと発表した。一部患者への投与 用量を変更するためだという。モルガン・スタンレーは同社の株式投資判断を 「イコールウエート」から「アンダーウエート」に引き下げた。

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