米国株:下落、メリルリンチやアマゾン・ドット・コムが安い(2)

米国株式相場は下落。米メリルリンチの発 表した2007年7-9月(第3四半期)決算が四半期としては過去最大の純損 失を記録したほか、9月の中古住宅販売件数の落ち込みが売り材料だった。

メリルの株価は2002年以来最大の値下がりを記録。信用市場での取引に関 連して84億ドルの評価損を計上したことが手がかりとなった。半導体のブロ ードコムは5年ぶりの大幅安。研究開発費がかさみ、減益決算を発表したのが 嫌気された。インターネット通販最大手アマゾン・ドット・コムは利益見通し が一部アナリストの予想を下回り、過去1年3カ月で最大の下げとなった。

ダウ工業株30種平均は一時前日比206ドル安まで下げたが、取引後半にかけ て下げ渋りに転じた。トレーダーが連邦公開市場委員会(FOMC)は31日 の会合で0.5ポイントの利下げを実施するとの見方を強めたのが背景。

S&P500種株価指数は前日比3.71ポイント(0.2%)下げて1515.88となっ た。一時は2%安まで売り込まれた。ダウ工業株30種平均は0.98ドル安い

13675.25ドル。ナスダック総合指数は24.5ポイント(0.9%)低下して2774.76 で終了した。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロンで1620億ドルの資産運用に携わるリ オ・グロホウスキー最高投資責任者(CIO)は、「何が市場を混乱させるか を示す象徴的な日だった。市場はさらに悪化する可能性がある」と語った。

ブルームバーグがまとめたデータによると、住宅市場の悪化に伴う関連証券 の評価損計上で、S&P500種に採用されている金融企業の7-9月期決算は 平均で25%の減益。産業別10指数のなかで最悪のパフォーマンスとなってい る。コンピューターチップメーカーの決算も平均で2.6%の減益。景気鈍化を 背景に個人消費の減速が懸念されている。

この日はアジアと欧州の株式相場も下落した。モルガン・スタンレー・キャ ピタル・インターナショナル(MSCI)世界市場指数は0.3%低下。

金融株が安い

メリルは5.8%下落。2005年10月以来の安値。7-9月期決算は22億4000 万ドル(1株当たり2.82ドル)の純損失。前年同期は30億5000万ドル(同

3.17ドル)の黒字。アナリスト予想では、当期は1株当たり45セントの赤字が 予想されていた。同社の株価は今年に入って、約3割下落した。

住宅ローン証券の引き受け業務大手のリーマン・ブラザーズ・ホールディン グスやベアー・スターンズも売られた。

このほか米資産運用会社のレッグ・メイソンや格付け会社ムーディーズも下 落し、S&P500種のうち証券会社や銀行、不動産会社などで構成される株価 指数は0.8%下げた。

レッグ・メイソンは6週間ぶりの大幅安。同社の発表した四半期利益の伸び がアナリスト予想を下回った。ビル・ミラー氏が運用するレッグ・メイソン・ バリュー・トラストなど株式投資信託から差し引き96億ドルの資金が流出し たのが背景。ムーディーズは通期業績見通しを下方修正した。

ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は3対5。出来高概算は16 億株。3カ月平均を1.3%下回った。

金利先物市場動向によると、今月31日のFOMCの会合ではフェデラルフ ァンド(FF)金利誘導目標が0.25ポイント引き下げられる確率は86%を示 し、0.5ポイントの利下げは14%の確率だった。前日の0.5ポイント利下げの確 率はゼロだった。

テクノロジー株も下げる

S&P500種のなかでテクノロジー株は1.1%安だった。ブロードコムは 17%下げて2002年5月以来の大幅安、アマゾンは2006年7月以来最大の12% 安だった。

半導体最大手のインテルや通信機器メーカーのコーニングも下落した。

全米不動産業者協会(NAR)が発表した9月の中古住宅販売件数(季節調 整済み、年換算、以下同じ)は前月比8%減の504万戸、前年同月比では19% 減少した。8月の中古住宅販売件数は548万戸だった。住宅販売価格(中央 値)も落ち込んだ。