米住宅不況が個人消費を抑制-ノーベル賞のスティグリッツ教授(2)

2001年にノーベル経済学賞を受賞した米コ ロンビア大学のジョゼフ・スティグリッツ教授は22日、東京都内で講演し、住 宅価格の下落により消費者の資金借り入れの手立ての1つが失われることから、 米景気減速が長引く公算が大きいとの見解を示した。

スティグリッツ教授は、「米国の住宅平均価格は既に下落している」とした 上で、「これは米国にとって大きな問題となる。米国にとって問題となれば、世 界経済にとっては大問題となるだろう」と指摘した。

融資条件の厳格化やローン金利の上昇により住宅購入者の資金借り入れが難 しくなるなか、米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローンの焦げ付き に端を発した米不動産業界のリセッション(景気後退)は一段と悪化する可能性 がある。米個人消費の落ち込みは、中国やドイツなどの輸出減少につながりかね ない。

スティグリッツ教授は、昨年のホームエクイティローン(住宅担保融資)総 額を8500億-9500億ドル(約97兆-108兆円)と推定しており、そのうち「か なりの部分」が消費に充てられ、原油高の影響を和らげたとみている。同教授は、 「住宅価格が下落し、ローン金利が上昇するなか、このような高水準の個人消費 を維持することは難しい」と語った。

またスティグリッツ教授は、サブプライム市場の問題が広がるリスクもある と述べた上で、焦げ付き物件が投げ売りされると住宅価格は下落し、持ち家の評 価額が住宅ローン残高を下回るケースも出てくると説明した。