日本株(終了)大幅続落、トヨタ安値など幅広く売り-米景気と円高で

週明けの東京株式相場は大幅続落。前週 末に米国で発表された主力企業の業績が総じてさえない内容となったことで、 米サブプライム(信用力の低い個人向け)ローン問題の広がりによる実体経済 への悪影響を懸念する売り圧力が強まった。外国為替市場での円高進行も輸出 採算の悪化懸念につながり、トヨタ自動車が年初来安値を更新したほか、京セ ラやコマツなど時価総額上位の輸出株中心に幅広く安い。

日経平均株価の終値は前日比375円90銭(2.2%)安の1万6438円47銭。 日経平均が終値で1万6500円の節目を割り込むのは、9月26日以来となる。 TOPIXは同28.21ポイント(1.8%)安の1563.07。東証1部の出来高は概 算で19億658万株、売買代金は2兆5602億円。値下がり銘柄数1492に対し、 値上がりは186。全体の87%が下げた。

みずほ投信投資顧問の岡本佳久執行役員は、米有力企業の先行き業績に不 透明感が高まり、サブプライム問題に端を発した金融市場の動揺が繰り返され ることが警戒されたと指摘。その上で岡本氏は、同問題の再燃を受けて「リス ク資産圧縮の動きが強まり、電機や自動車など外需関連株を中心に幅広い業種、 銘柄から投資資金が流出した」と見ていた。

日経平均は一時549円安

この日の日経平均は250円安の1万6563円で始まった。その後下げ幅を 広げ、取引開始早々に節目の1万6500円や、米シカゴ先物市場(CME)の 日経平均先物12月物の19日清算値(1万6460円)を割り込み、一時は549 円安の1万6264円まで下げた。野村証券の佐藤雅彦マーケットアナリストに よると、取引開始前の現物株バスケット取引で、内外需とも主力株に大量の売 り注文が出ていたという。

朝方の売りが一巡した後は、やや下げ渋ったが、午前中は下値を積極的に 買い戻す動きは見られなかった。佐藤氏は、円キャリー取引の解消が再び活発 化し、東京外国為替市場でドル・円相場が1ドル=113円台前半まで円高傾向 を強めたことが嫌気され、「リスク資産である株式から資金を引き揚げる動き が強まった」と話していた。

午後は下げ渋る、円高小休止

午後に入ると、為替市場における一段の円高進行に歯止めがかかり、ドル 円相場が1ドル=114円台前半まで円安方向に戻したことで、輸出採算の悪化 懸念がやや和らいだ。マツダや三菱電機など輸出関連株の一角が下落幅を縮小。 世界的な金融株安の流れを引き継ぐ格好で午前安かったみずほフィナンシャル グループなど銀行株も買い戻され、株価指数は下げ渋った。

SBIイー・トレード証券の鈴木英之投資調査部長によると、円相場と日 本株は逆相関の度合いを強めており、「午後に入ってやや円安方向に動いたこ とを受け、日本株への買い戻しも入った」という。

ただ鈴木氏は、米サブプライム(信用力の低い個人向け)ローン問題は、 リスクの所在がつかめないといった恐怖心から、実体経済への悪影響を織り込 む段階に入ってきたとし、「金融市場の混乱は当面続くと考えざるを得ない」 との見解を示した。

鉄鋼、建機株にも売り

前週末の米国株の大幅安や為替の円高進行を背景に、アドバンテスやトヨ タ、ダイキン工業といった外需依存度の高い銘柄が相場の下げを主導。建設鋼 材減産の動きが広がっていると22日付の日本経済新聞朝刊が報じた影響から、 新日本製鉄やJFEホールディングスなど鉄鋼株にも下げが目立った。建設機 械最大手キャタピラーの業績不振を受けて、同じ建機株として連想売りが膨ら んだコマツと日立建機がともに大幅続落。

個別材料の出たところでは、DRAM市況の低迷を受けて9月中間期の連 結営業利益が前年同期比62%減となったエルピーダメモリが4%近く下げた。 19日の9月中間決算発表で通期(08年3月期)業績予想を据え置いたKDD I、全国の光ファイバー通信回線の普及目標を下方修正する方向で検討に入っ たと21日付の日本経済新聞が伝えたNTTも売られた。

アイフルなど10%超高、電気・ガス指数は唯一上昇

半面、消費者金融株の一部が買われ、アイフル、アコム、プロミスがそろ って10%超上げた。JPモルガン証券は消費者金融業界の判断を弱気から中立 に引き上げている。景気動向に収益が影響を受けにくいディフェンシブ業種、 銘柄の一角も堅調に推移。東京電力、大阪ガスが買われ、東証業種別指数の電 気・ガスは、33ある指数の中で唯一上昇した。第一三共、田辺三菱製薬、日清 食品も高い。9月中間期の業績予想を上方修正したムトウ、山陰合同銀行はと もに東証1部の値上がり率上位。

新興3市場は高安まちまち

国内新興3市場の株価指数は高安まちまちとなった。ジャスダック指数が

0.22ポイント(0.3%)高の79.74、東証マザーズ指数は9.39ポイント (1%)高の911.42とともに3日続伸、大証ヘラクレス指数は13.60ポイン ト(1.0%)安の1376.76と3営業日ぶりに反落した。

ジャスダック市場では、9月中間期の連結業績予想を上方修正したスペー スシャワーネットワークがストップ高(値幅制限の上限)まで買い進まれた。 08年3月期の連結業績見通しを増額修正したオンキヨーも急伸。楽天やSBI イー・トレード証券も高い。半面、インテリジェンス、オプト、竹内製作所が 安い。

上場2日目のエー・ディー・ワークスは公開価格(7万円)の2.7倍とな る18万9000円で初値を付けた。終値は19万8000円。

マザーズ市場では、インターネット関連株を物色する流れの一環で、サイ バーエージェントがストップ高比例配分。サイバー・コミュニケーションズ、 ACCESS、ソネットエンタテインメントも買われた。半面、アルデプロ、 リアルコム、アールエイジが安い。

ヘラクレス市場では、ダヴィンチ・アドバイザーズ、USEN、大阪証券 取引所が売られた。民事再生法の適用申請を受け、11月19日付で上場廃止と なるクインランドはストップ安(値幅制限の下限)売り気配のまま、売買不成 立で終えた。上場2日目のナチュラムはストップ安比例配分。半面、ゼンテッ ク・テクノロジーズ・ジャパン、アイレップ、デジタルアドベンチャーが高い。

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