米連銀経済報告:経済成長は8月以降に鈍化、個人消費が減速(2)

米連邦準備制度理事会(FRB)が17 日発表した地区連銀経済報告(ベージュブック)によると、12連銀地区のうち 5地区で8月以降に経済成長が鈍化した。個人消費や製造業、サービス業の活 動が弱まったことが背景にある。報告は10月5日までの聴き取り調査に基づ く。

ベージュブックは「成長のペースは減速した」と記述。個人消費について は「報告はまだら模様で、9月から10月初めにかけて伸びが8月に比べて減速 したことを示唆している」とした。

「多くの産業からの聴き取り調査によれば、経済活動の見通しに関する不 透明感が通常よりも強まっている」と記述している。

住宅関連以外の産業については「信用収縮と住宅建設減速の影響を受けて 活動が鈍化することを警戒しているものの、現時点では悪影響が波及している 証拠がほとんどないため、慎重ながらも楽観的な姿勢を維持している」と指摘し ている。

元ニューヨーク連銀のエコノミストで、現在はDMJアドバイザーズの最 高経営責任者(CEO)を務めるデービッド・M・ジョーンズ氏は「弱めの報 告だ。単純に言えば、深刻な信用危機が起こり、信用コストが上昇し、経済全 体も打撃を受けたということだ」と述べた。

前回報告との比較

ベージュブックはサンフランシスコ連銀地区など5地区で成長の「鈍化」が 指摘された。すべての地区が景気拡大について「緩やか」あるいは「小幅」、 「強弱まちまち」と表現した。今回のベージュブックはダラス連銀がまとめた。

弱い販売

ベージュブックは小売売上高の見通しについて「強い不透明感」があると 指摘。百貨店やディスカウントストア、家具などの家庭用耐久財はいずれも最 近の販売が「弱い」と記述している。一方、家電や高級品は「底堅い」とされ た。

住宅については販売や建設の減少が続き、価格も引き続き下落していると 指摘。金融機関は返済遅延が増え、「信用の質がやや悪化した」と報告したと いう。

雇用については特に化学系や技術関係、トラック輸送、鉄鋼製品で空職を 埋めるのが困難と報告され、経済成長を抑制している可能性があるとしている。

高いコスト

ベージュブックはエネルギーや原材料コストが「高い」と記述し、食品価 格については上昇していると指摘。ドル安が輸入品価格を押し上げているとし た。価格転嫁ができている企業もあれば、できていない企業もあるとし、 「競争圧力から小売価格が上昇していない例が数多くある」と報告している。

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