東京外為:円が下落、対ドルで2カ月ぶり安値-キャリー取引進む

午後遅くの東京外国為替市場では、円が下 落。対ドルでは一時、1ドル=117円82銭(ブルームバーグ・データ参照、以 下同じ)まで下落し、8月14日以来、約2カ月ぶりの安値を付けている。米国 株の堅調ぶりやボラティリティ(変動率)の低下を背景に、投資家のリスク許 容度が改善する中、低金利の円を売って高金利通貨を買う「円キャリートレー ド」が再び進みやすい状況となっており、円は対ユーロでも1ユーロ=167円 39銭と2営業部日ぶりの水準まで下落している。

米雇用統計発表以降、市場では米経済に対する過度の悲観論が後退してい る。こうした中、先週はダウ工業株30種平均が過去最高値を更新。その後、米 国株は反落したが、週末には9月の米小売売上高が事前予想を上回る伸びとな ったことから株価は反発。S&P500種株価指数は週間ベースでの上昇が5週連 続となり、5月以来で最長となった。

一方、1カ月物のドル・円オプションのインプライド・ボラティリティ(I V、予想変動率)は7%台、1カ月物ユーロ・円オプションIVは8%台と、 それぞれ7月下旬以来の水準まで低下している。相場の変動率が低下すると為 替差損を被る可能性が低下するため、円キャリートレードにとっては有利な状 況となる。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン外国為替部の北澤純部長は、「全体的にリ スクが低下し、ボラティリティも下がってきていることで、金利差を取ってい こうというところで円は非常に弱い動きになっている」と指摘。こうした中、 ドル・円についても、今週はドルが底堅く推移し、徐々に118円を試す展開に なるとみている。