モビアス氏は香港株に依然強気、中国株に比べ「常軌を逸する」割安感

香港株の指標であるハンセン指数は8月半 ば以降41%上昇し、先週には株価収益率(PER)が19.2倍と、2004年3 月以来3年ぶりの高水準となったが、テンプルトン・アセット・マネジメント やベアリング・アセット・マネジメントのファンドマネジャーには依然割安だ と受け止められている。

テンプルトンのマーク・モビアス氏やベアリングのヘイズ・ミラー氏が株 価上昇でも平然としていられるのは、上海株が香港株の3倍割高であるためだ。 ブルームバーグのデータによると、キャッシュフロー(現金収支)でみた香港 株は株式市場規模で上位20市場でも最も割安だ。

香港市場に上場している中国のエネルギー関連や銀行株、資源株を購入し ているモビアス氏は、「このような割安状態は常軌を逸している」と述べ、「道 理にかなっていないとしか言いようがない」と語った。

中国政府が8月20日に一部の国民に香港株投資を認めると発表したこと から、ファンドマネジャーの投資マインドは上向いている。JPモルガン・チ ェースの予測によると、総額2兆3000億ドル(約270兆円)に上る中国の家 計貯蓄のうち、600億ドルが来年、香港市場に流れ込む可能性があるという。

一方で、ヘンダーソン・グローバル・インベスターズのマイケル・カーリ ー氏は、政策変更がまだ実施されていないため、投資家は楽観的になりすぎて いるようだと指摘する。中国の銀行監督当局は9月5日、上海や深センの株式 市場からの投資マネーの大量流出を懸念して、香港株投資の解禁を延期した。

カーリー氏は、「わたしは裁定取引の信奉者ではない」と述べ、「実際の 資金流入ではなく、期待感で香港株は買われている」と指摘した。

ハンセン指数の年初来の44%の上昇の大半は、8月の政府発表以降の値上 がり分だ。同指数は先週、3.6%上昇し、初の2万9000ポイント台乗せを実現 した。モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI) 新興市場指数の年初来上昇率は40%、S&P500種株価指数は10%、ダウ欧 州株価指数は7%。

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