米フィデリティ「マゼラン」が復活-年初来リターン14年ぶり高水準

米最大の投資信託運用会社フィデリティ・ インベストメンツの「マゼラン・ファンド」は、ハイテク銘柄と米国以外の企 業の株式を買い増すことで、今年は1993年以来で最高のリターン(投資収益) を記録している。

ファンドマネジャーのハリー・ラング氏(55)は、マゼランの運用資産450 億ドル(約5兆2800億円)のうち29%を中国最大の保険会社、中国人寿保険な ど米国以外の企業に投じている。前任のロバート・スタンスキー氏からマゼラ ンを引き継いだラング氏が、中国人寿保険株を約1年半前に買い入れて以降、 同銘柄は7倍以上に値上がりしている。

またラング氏はこれとは別に、世界最大の携帯電話メーカー、フィンラン ドのノキアをはじめとするハイテク企業に運用資産の29%をつぎ込んでいる。

シカゴの投信調査会社モーニングスターのまとめによれば、マゼランの年 初来リターンはプラス21%。平均以上の増益となっている企業に投資する競合 投信の4分の3を上回る運用実績だ。

マゼランのリターンは米株式市場の指標、S&P500種株価指数の倍。2006 年を含む過去10年間のうち6年で、マゼランはS&P500種に後れを取ってい た。

アドバイザー・インベストメント・マネジメントのチーフストラテジス ト、ジェームズ・ローウェル氏は、「マゼランが復活したかって?もちろんだ」 と話す。「ラング氏は指数を上回る実績を残している。マゼランは今、世界と成 長を追い求めるファンドマネジャーが運用している」のだという。

海外投資

ラング氏は10日のインタビューで、05年10月31日にマゼランを引き継い だとき、S&P500種構成銘柄にとらわれず、米国以外の企業に「積極的」に投 資する準備をしていたとことを明らかにした。

ラング氏が指数に固執することはない。マゼランにハイテク株が占める割 合はS&P500種の倍だ。その上、同氏の前任者は事実上、米国以外の企業には 投資しなかった。同氏は、現在のマゼランについて「どこにでも投資するファ ンドだ」と説明し、「2006年に成長株を倍に増やした。7年ぶりの割安水準だっ たからだ。今年、それが報われ始めている」と述べた。

1977-90年にピーター・リンチ氏(63)がファンドマネジャーを務めたマ ゼランは最大のアクティブ運用株式投信に成長し、2000年8月には資産総額が 1100億ドルに達した。リンチ氏は、自動車メーカーや衣料品小売りといった誰 もが理解できる銘柄を買い入れ、年平均プラス29%のリターンを達成した。

マゼランは2000-02年の弱気市場で低迷し、投資家は500億ドル以上の資 金を引き出した。1997年以降、新規募集を停止しているマゼランについてロー ウェル氏は、今が募集再開にとって良い時期かもしれないとの見方を示す。ラ ング氏は、「米市場より海外市場の方が多くの成長機会があるように私には感じ られる」と話した。

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