米経済、住宅不況でもリセッション回避へ-月次エコノミスト調査

【記者:Joe Richter Alex Tanzi】

10月10日(ブルームバーグ):米経済は住宅不況からの打撃が一段と大き くなっているものの、リセッション(景気後退)を回避するとの見方がブルー ムバーグ・ニュースの月次エコノミスト調査で示された。

エコノミスト71人を対象に実施した同調査によれば、2007年10-12月(第 4四半期)の経済成長率予想(中央値)は年率1.8%で、先月調査時を0.4ポイ ント下回る水準。08年1-6月期の成長率予想も低下した。

エコノミスト予想によれば、住宅販売の大幅減少や不動産価格の下落を受 けて消費マインドが悪化するなか、家具や家電、建築資材の売り上げは鈍化す る見通し。先月利下げした米金融当局は、年末までに0.25ポイントの追加利下 げを実施すると見込まれている。

ゴールドマン・サックス・グループのエコノミスト、シーマス・スミス氏 は、住宅市場は「容易ならざる事態の連続だ」と述べ、「米金融当局は先を見据 えている。住宅市場の状況は早期に改善することはないだろう」と指摘した。

米経済成長率は今年第2四半期が3.8%、03年以降の平均で3%。エコノ ミストらは、8月のサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン危機や その後の信用収縮問題と借り入れコストの上昇が、景気回復を遅らせるとみて いる。

民間調査会社コンファレンス・ボードのリポートによると、不動産価値の 下落や住宅差し押さえの増加を背景に、9月の消費者信頼感指数は約2年ぶり の低水準となった。こうしたなか、消費の鈍化はすでに進行しているとみられ、 米国際ショッピングセンター評議会(ICSC)とUBSセキュリティーズが 9日発表した速報値では、9月の小売売上高は5カ月ぶりの低い伸びとなった もようだ。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値では、第4四半期の個 人消費は2.1%増と見込まれており、前月予想よりも0.2ポイント低下した。来 年1-6月期の伸び率の予想も低下している。

持続的影響

コーン米連邦準備制度理事会(FRB)副議長は先週、信用市場の混乱が 消費に持続的影響をもたらすとの見方を示し、数カ月前に比べて融資は「利用 しにくく、多くの借り手にとって低コストでなくなっている」と述べていた。

RBSグリニッチ・キャピタルのチーフエコノミスト、スティーブン・ス タンレー氏は、「金融市場は回復しているが、正常には戻っていない」と指摘し、 「米金融当局は保険として、あと一回金融緩和を行い、正常化プロセスを加速 させることが可能だろう」と述べた。同氏は年末のフェデラルファンド(FF) 金利見通しを4.5%と、ブルームバーグ調査の中央値と同じ水準としている。

エコノミストらは、インフレ率の低下が利下げの余地をもたらすとみてい る。米金融当局が重視する物価指標の個人消費支出(PCE)価格コア指数は 今年1.8%上昇と、2003年以来の低い伸びになると予想されている。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE