【個別銘柄】高島屋、東洋炭素、任天堂、ファミリM、レンゴー、パル

10日の日本株市場における主な材料銘柄 の値動きは以下の通り。

高島屋(8233):3.2%高の1329円と大幅反発。前日発表した8月中間期 の連結決算は営業利益が会社予想を上回る好決算だったが、足元の販売不振を 踏まえて通期(2008年2月期)の利益予想は据え置いた。市場では保守的との 見方が強く、業績上振れを期待する声が多い。日興シティグループ証券では投 資判断を従来の「2H(中立、高リスク)」から「1H(買い、高リスク)」 に引き上げた。

東洋炭素(5310):8.6%高の1万2780円と大幅続伸。9日に発表した第 1四半期(6-8月)業績によると、主力の特殊黒鉛製品で太陽電池製造用途 が伸びたことなどで、連結純利益が前年同期比28%増の13億3200万円となっ た。会社側は2008年5月期の予想を据え置いたものの、市場では保守的過ぎ るとの見方が強く、業績上振れ期待が高まっている。大和総研は投資判断「1 (買い)」を確認。

任天堂(7974):4.9%高の6万5800円。6万5900円まで上昇し、上場 来高値を更新した。ゲーム機、ソフト販売の好調に加え、「FOMC(米連邦 公開市場委員会)議事録で米利下げ期待が後退して為替相場が落ち着いたこと で業績上方修正期待が高まった」(大和証券SMBCエクイティ・マーケティ ング部の高橋和宏部長)。午後1時30分から幕張メッセで開催された新作ゲ ーム発表会では、「Wii fit」の発売や来年3月から新作ゲームを店頭発 売前にダウンロード販売することなどが明らかになった。

ファミリーマート(8028):2%高の3080円と続伸。10日午後1時半に 発表した8月中間期の連結決算によると、連結営業総収入(売上高)は前年同 期比5.2%増と順調に伸びた。増収効果によって純利益は同11%増の105億円 だった。

楽天(4755):5%安の4万8750円と10営業日ぶりの反落。連騰期間中 の上昇率は28%とジャスダック指数(12%)を大きく上回り、売りが出やすい 状況だった。メリルリンチ日本証券では目標株価を7万円から6万4000円へ 引き下げ(投資判断は「買い」継続)。

東邦ガス(9533):3%高の584円と反発。昼休み時間中の午前11時40 分、上期の気温が予想より低めに推移したため、家庭用の給湯需要が伸び、ガ ス販売が伸びたとして、9月中間期の業績予想を上方修正すると発表した。利 益率の高い家庭用が計画と比べ増えたことで、足元の良好な収益環境を評価す る買いが入った。

レンゴー(3941):6%高の827円と急反発。7月に打ち出した段ボール 製品の値上げの多くがスピード決着しており、予想以上の値上げ浸透による業 績期待が高まった。大和総研が投資判断を最上級に引き上げたことも追い風と なった。

パル(2726):400円(13%)安の2565円とストップ安(制限値幅いっぱ いの下落)で、東証1部値下がり率首位。人件費の増加を主因に販売費・一般 管理費が膨らんでいることから、今期(08年2月期)の連結経常利益予想を前 期比21%減の44億7000万円の減益に変更した。上期の既存店売上高は計画を

4.1%上回っていただけに、予想外の業績悪化として失望売りが膨らんだ。

津田駒工業(6217):8.1%安の530円と急落。第3四半期(6-8月) 業績は堅調としながらも、フル生産体制の現状から成長率の限界を考慮してC LSAアジアパシフィック・マーケッツは投資判断をアンダーパフォームに引 き下げ。東証1部値下がり率で3位となった。

オリンパス(7733):2.7%安の4960円と反落。JPモルガン証券は投資 判断を従来の「OVERWEIGHT」から「NEUTRAL」に引き下げた。目標株価5200円 に到達したことが背景という。

信越化学工業(4063):前日比変わらずの8470円。10日付の日本経済新 聞は、08年3月期の連結経常利益が前期比21%増加し、初めて3000億円に達 しそうと報道。業績拡大期待から午前は1.9%高の8630円まで上昇した。もっ とも同社では憶測に基づいた報道で業績は現在集計中とコメント。午後半ばか らは値を下げ、上昇を維持できなかった。

マネックス・ビーンズ・ホールディングス(8698):3.8%安の8万1100 円と3日ぶり反落。収益源多様化は道半ばとして、クレディ・スイス証券では 目標株価を10万円から8万3000円へ引き下げた。このほか、カブドットコム 証券(8703)、SBIイー・トレード証券(8701)、松井証券(8628)など同 時に同証券が目標株価を引き下げた他のネット証券も軒並み安。

山崎製パン(2212):4.1%高の998円と大幅続伸。パンや菓子などの希 望小売価格を12月出荷分から平均8%引き上げる、と9日に発表した。値上げ は実に24年ぶりで、小麦など主要原材料価格の高騰による採算悪化を食い止 めると受け止められた。このほか、カレールーなどを11月12日出荷分より6 -10%値上げすると9日に表明したエスビー食品(2805)も1.4%高の934円 と反発。

富士エレクトロニクス(9883):6.6%安の1423円と急落。一時9.8%安 の1375円まで下げ、9月18日に付けた52週安値(1370円)に接近した。9 日の取引終了後に発表された8月中間期決算で、連結純利益が前年同期比25% 減と落ち込んだことを受けた動き。民生機器向けや各種製造装置、計測器、ア ミューズメント向けが低調に推移した。東証1部値下がり率5位。

ジーエス・ユアサ コーポレーション(6674):4.4%安の237円と4日続 落。一時233円まで下げて52週安値を更新した。バッテリー原材料の4割を 占める鉛が期初想定の2倍近くに上昇しており、販売数量増加や合理化効果を 上回るコスト上昇が続いている。鉛価格は足元でも沈静化していないため、業 績不透明感から売りが先行した。

サイゼリヤ(7581):5%高の1770円と急反発。9日に発表した07年8 月期決算では、連結経常利益が前の期比23%増の83億円と、事前計画の74億 円を上回った。サイドメニューの充実による客単価の上昇で既存店売上高が 2%伸びたほか、工場での人件費削減によって粗利益率も1.4ポイント改善し たため、収益性向上による利益拡大期待が高まった。

日本航空(9205):4.3%高の265円と反発。9日に総合スーパー国内最 大手のイオン(8267)と、マイレージバンクのポイントを共通化できるカード を発行して提携すると発表。材料面からの新鮮味には欠けるものの、一部アナ リストの間からは大手小売りチェーンとの提携がJALの企業価値向上の一助 になるとの指摘が出ていた。イオンも6.2%高の1784円と大幅高。

ゼビオ(8281):6.6%高の3140円と大幅高。ヴィクトリアの販売が好調 で、同社が11月8日に発表する予定の9月中間期決算が会社計画を上回ると の見方が強まっている。UBS証券では連結営業利益を前年同期比6%増の51 億円と予想。会社計画の4%減益から一転増益になるとみている。

日医工(4541):4%高の2205円と続伸。後発医薬品の普及が進み、第 3四半期までの連結経常利益は前年同期を32%上回る35億4000万円だった。 利益率も改善しており、中期的な成長期待が高まった。

ユニー(8270):2.5%安の1088円と反落。9日に発表した8月中間期決 算によると、連結純損益は前年同期の45億円の黒字から47億円の赤字に転落 した。総合小売業のユーストアや専門店のさが美で減損損失が増加したことが 響いた。厳しい競争環境から、08年2月通期も前期比53%減の44億円を予想。

マツダ(7261):0.5%高の650円と小幅ながら3日続伸。9日にタイ合 弁工場の生産能力拡大を発表。ゴールドマン・サックス証券では、新工場建設 に伴う資金ニーズの発生リスクが当面後退したなどと前向きな内容と評価。投 資判断の「買い推奨」を確認した。

東芝プラントシステム(1983):3.2%高の1173円と続伸。備品購入費な ど経費削減の進展により、従来予想に比べて利益が増加する見通しになると9 日午後に発表。同日に3.8%上昇したが、アナリストから会社予想はなお慎重 との指摘も出て、業績期待の買いが継続した。

コーエー(9654):1.1%安の2265円と続落。今夏に発売した新作タイト ルが好調なことなどを理由に、9日に9月中間期の連結営業利益が事前計画を 83%上回る見通しと発表。一時は5%高の2405円まで買われて年初来高値を 更新した。しかし日興シティグループ証券が「3H(売り、高リスク)」を強 調するなど、下期の海外販売にリスクがあるとして買いの勢いが続かなかった。

ジー・トレーディング(3348):2000円(16%)高の1万4760円と値幅 制限いっぱいのストップ高。9日発表の業績予想修正によると、8月中間期連 結経常利益は1億5000万円(従来予想8500万円)と前年同期比2.1倍となっ たもよう。大手顧客の新規開拓やロシア向けの好調で中古車販売が伸びた。

テクノアルファ(3089):半導体製造装置や電子材料などの販売を手掛け る同社が10日、大証ヘラクレス市場に新規上場した。公募価格12万円に対し、 初値は2倍の24万円。その後はストップ高の28万円まで買われて取引を終了 した。「半導体製造装置などハイテク産業は今後も需要が伸びるとの見方が強 い。公開株式数が少ないという需給の良さも堅調な出だしにつながった」(十 字屋証券・投資情報室の岡本征良室長)という。

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