髙島屋:中間営業益11%増、販管費削減-下期は厳しく通期維持(6)

国内百貨店2位の高島屋が9日発表した8 月中間期の連結決算によると、営業利益が前年同期比11%増の165億円となっ た。主力の衣料販売が不振だったが、家賃見直しや宣伝費の効率化など販売管理 費の削減を進めたことが寄与し、153億円の計画を上回った。ただ、下期は百貨 店事業での販売が厳しくなるとみており、通期(08年2月期)の業績では営業 利益予想を据え置いた。

通期の連結営業収益(売上高)は従来予想の前期比1%増の1兆600億円か ら同0.2%減の1兆470億円に下方修正した。営業利益は同9.3%増の370億円、 経常利益は同3.7%増の410億円と従来予想を据え置いた。

会見に出席した鈴木弘治社長は、上期について「経費の削減がかなり進ん だ」と増益達成の背景を説明。ただ、「衣料品が厳しかった。天候不順などによ りなかなか売れにくい基調が続いている」と懸念材料を指摘。同社長は「9月も 極めて厳しい」といい、「下期が厳しいため、通期では従来予想を据え置いた」 と述べた。

岡三証券の鳥濱伸八アナリストは「経費削減が思ったより進んだことは素直 に評価したい」と語り、「通期の利益目標を据え置いたが、上期の貯金もあり、 やや保守的との印象。天候にもよるが、勝負となる年末商戦がどうなるか注目し ていきたい」と述べた。

4月19日に改装オープンした新宿店では、高額品の売れ行きが好調で、同 店の売上高は前年同期比9.2%増の300億円。宝飾品が3割以上伸びているほか、 紳士服が9.5%増となっているが、婦人服は0.4%増で、「婦人服の伸びが鈍い ことが課題」と鈴木社長は分析している。

未使用商品券の引当金計上で最終減益

中間期の営業収益は前年同期比1.5%減の5046億円となった。デベロッパ ー事業の東神開発などは好調だったものの、地方の百貨店子会社を含む百貨店事 業では0.5%減。建装事業の高島屋スペースクリエイツが決算期変更などから大 幅に収益が減少した。経常利益は同13%増の197億円だった。

百貨店事業では、立川店、横浜店などが前年同期を下回ったほか、改装工事 中の閉鎖が響いた新宿店は7.9%減と落ち込んだ。商品別では、食料品が2.7% 増と好調だったが、夏物などが不振だった衣料品は2.9%減となった。利益率の 高い衣料品の苦戦により、粗利益率も27.23%と前年同期から0.24ポイント低 下した。

中間期の連結純利益は同30%減の68億円だった。会計基準の見直しに伴い、 未使用の商品券に対する回収損引当金を特別損失として約54億円計上したこと などが響いた。ただ、「今年度限りの一過性のものであり、経営圧迫要因にはな らない」(鈴木社長)としている。

また、第2四半期(07年6-8月)の純利益は前年同期比42%減の22億円 だった。同数値はブルームバーグが中間期の実績から第1四半期を差し引いて算 出した。

大阪店の改装・増床の計画修正

また鈴木社長は会見で、大阪店の改装・増床について、投資額など当初計画 を変更することを明らかにした。売り場面積の拡張が可能になったことにより、 投資額を従来予想(340億円)から110億円積み増し、450億円とする。売り場 面積は計画比で2万2000平方メートル拡大し、7万8000平方メートルになる。 年間売上高目標も当初の300億円から320億円に上方修正した。

さらに、当初は09年秋のグランドオープンを予定していたが、工事による 減収への影響を軽減するため、「09年、10年の2段階に分けてオープンする」 (鈴木社長)との方針を示した。

高島屋の株価終値は前週末比4円(0.3%)安の1288円。