9月街角景気:現状判断はほぼ4年ぶり低水準-残暑など響く(2)

タクシーの運転手、百貨店の店員、スーパ ーの店長など、景気の動きを肌で感じやすい職業に就いている人の景気の現状 判断は、9月に6カ月連続で悪化した。一部食料品価格の値上げやガソリン価 格上昇に加え、残暑を受けて秋物衣料が振るわなかったことが響いた。

内閣府が9日発表した9月の景気ウォッチャー(街角景気)調査によると、 3カ月前と比べた景気の現状判断DIは42.9となり、前月の44.1を下回った。 これで、判断基準の分かれ目となる50を6カ月連続で下回った。DIの42.9 は2003年6月(42.1)以来、4年3カ月ぶりの低水準。6カ月連続で悪化し たのは、現調査方法に切り替えた2001年8月以来初めて。

また、2-3カ月先の景気を示す先行き判断DIは46.0と、前月の46.5を 下回り、5カ月連続で低下した。横ばいを示す50を割るのは4カ月連続。

ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト4人を対象にした事前調査によ ると、現状判断DIの中央値は45.3だった。景気ウォッチャー調査は、家計 部門の消費動向の比重が約7割と高い。家計部門は、現在の景気拡大を持続さ せる上で鍵を握っているが、賃金が伸び悩む中、住民税増税などの負担増もあ り増収増益を続ける企業部門から家計に波及が遅れている。

第一生命経済研究所の新家義貴主任エコノミストは発表後に、「同調査だ けで個人消費を判断できないが、9月の個人消費はあまり芳しくなかった可能 性がある。消費の基調は強くないことが示された」と指摘。さらに、個人消費 は7月に落ち込み、8月は持ち直したが9月には再び弱まった可能性があると し、「7-9月期の個人消費は、あまり期待はできそうもない」と語った。

基調判断は据え置き

内閣府は、7月、8月に引き続き9月も「景気は回復に弱い動きがみら れる」との基調判断を据え置いた。企業動向・雇用関連DIはやや上昇したも のの、家計動向関連DIは住宅関連を除き、軒並み悪化した。特に飲食関連が 前月から7ポイント悪化した背景について内閣府の丸山雅章・政策統括官付参 事官は、原因について「特定できないが、消費者の節約志向や原材料費の上昇 が飲食店の利益を圧迫している可能性がある」としている。

家計動向関連では「厳しい残暑で、秋物が全く動かない」(中国、百貨 店)、「原油高騰の影響が、小麦・油などの食品にも出てきており、今月から 店頭価格も上がってきている。残暑が続いており、衣料品の売り上げも低調だ った」(四国、スーパー)、「異常なまでの外気温度が季節商材動向に大きく 影響した結果、単価が上がらず低調。円高株安などの不安要因から、富裕層の 消費動向にも陰りがみられる」(南関東、百貨店)などの声が聞かれた。

調査は、北海道、東北、北関東、南関東、東海、北陸、近畿、中国、四国、 九州、沖縄の11地域で、小売り、飲食、サービス、住宅などの家計動向や、 企業動向、雇用などの経済活動の動向について、景気の変化を反映しやすい仕 事に携わる2050人を対象に実施した。今回の調査は9月の25日から月末にか けて実施、有効回答率は87.1%。